50年前の夏、一冊の本が売れに売れた。本のタイトルは「日本列島改造論」(田中角栄著、日刊工業新聞社刊)。政治家の著作として90万部を超える空前の大ヒットとなった。
「株式市場は忖度しない」。そんな構図が明らかになった。菅義偉前首相の退任表明で値上がりした日経平均株価も、9月29日に岸田文雄氏が自民党総裁に選ばれると一転して株安に。10月5日まで5営業日連続で値下がりしている。キーワードは「変革」だ。
決選投票にもつれ込んだ自由民主党の総裁選挙が岸田文雄氏の勝利で終わり、首相に就任する。次は間近に迫った衆院選だ。8月下旬には自民党がぎりぎりまでの先延ばしを模索していたが、この1カ月で状況は一変。逆に前倒しを検討している、理由はコロナ禍だ。
「ポスト菅」を決める自民党総裁選のキーワードの一つは今回も「派閥」だ。4人が立候補したが、党内7派閥のうち、岸田派を除く6派閥は支持する候補の一本化を見送った。“党中党”ともいわれる派閥のM&A史をひも解いてみるとー。
菅義偉首相が自民党総裁選挙への立候補を見送り、9月末に退陣する。首相就任から1年余りでの退陣発表からの2日間で1100円を超える株高に。株高をもたらした菅首相の退陣だが、私たちの暮らしや日本経済には、どのような影響を与えるのだろうか?