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やはり東京五輪で「選手村クラスター」発生、閉会式はどうなる?

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東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は8月4日、選手村で初の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のクラスター(感染者集団)が発生したと発表した。選手村は相部屋の上、各国の選手や大会関係者が「密」になっている空間。政府や東京都、組織委員会は外部との接触を完全に絶った「バブル」で感染拡大を防ぐとしていたが、感染者が続出。ついにはクラスターまで発生する事態となった。

クラスター発生、療養施設収容で国民の反発も

選手村初のクラスターとなったのはギリシャのアーティスティックスイミング(旧シンクロナイズドスイミング)の選手4人と関係者1人の計5人。これを受けてチームは大会の欠場を決めた。陰性の7人も含めた12人の関係者全員が選手村を出て、宿泊療養施設や待機施設に収容されている。

おりしも政府が2日に新型コロナの入院対象を重症者らに限定する方針を決めたばかり。ネット上では「国民は重症になるまで自宅療養を強いられるのに、五輪の選手・関係者は陰性でも施設に入れるのか」などと怒りの声が上がっている。

ただ、東京五輪では日本が「ホスト」であり、「ゲスト(お客様)」である外国の選手や関係者を大会に「招待」した立場にある。日本政府が「コロナ対策は万全で、安心・安全な五輪」として外国選手団を招き入れた以上、自国民が収容できないからという理由で感染者や濃厚接触者を選手村に留め置くことは国際問題になりかねない。

同組織委員会が4日に明らかにした五輪関係者の陽性者は海外選手4人を含む29人で、公表が始まった7月1日以降で最多となった。感染者は累計で322人に上っており、今後も増加が懸念されている。

政府、都、同組織委員会はこのまま残る大会日程を乗り切る方針だが、問題になりそうなのは8月8日の閉会式だ。閉会式は国際オリンピック委員会(IOC)によって開会式同様に義務づけられているため、大会が打ち切られるなどの不測の事態が生じない限り8月8日に開催される。

閉会式は1964年に開催された前回の東京五輪以来、国別に整列して行進する方式から各国選手が入り乱れてスタジアムに入場するのが慣例となっている。しかし、選手村でクラスターが発生した以上、感染拡大の懸念があるこの慣例はリスクが高い。再び国別の整然とした行進に戻るのか、あるいは閉会式での選手入場を取りやめるのか、その行方が注目される。

文:M&A Online編集部

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