では、今回の出来事を時系列を追って説明します。
| 日付 | 発表内容 | 発表翌日の株価終値 |
|---|---|---|
| 7月25日 | LCレンディングがmaneo経由での新規ファンドの募集を休止 | 1,289円 |
| 7月26日 | 本荘良一氏ら1社3名が170万株を1株1,750円で売却 | 1,549円 |
| 8月14日 | maneo経由で集めた出資預り金63億4700万円が償還困難となる恐れ | 1,083円 |
7月25日子会社のLCレンディングが、maneo経由での新規ファンド募集を行わないことを発表しました。実は、この時点での市場の反応は好意的なものでした。maneoを通さず、LCレンディングが自社で出資者を集めることができれば、maneoの動向に左右されずに済むからです。
maneoは問題の多い企業でした。投資家から集めた資金を募集時とは異なる形で流用していたことが発覚し、2018年7月に証券取引等監視委員会が金融庁に行政処分を行うよう勧告しています。2019年3月には経営改善に向けた提言書を受け、翌月には代表取締役が交代しています。
LCレンディングがmaneo脱却に動くと思っていた矢先、元社長の本荘良一氏が、1,200円台で推移していたLCホールディングス株を1,750円という思いもよらない高値で大量売却すると発表しました。高値で売却できたことを市場はポジティブに受け止めました。
この発表の後、株価は急上昇し、7月31日には1,677円の年初来高値をつけたのです。
しかし、株価は8月15日にストップ安の1,083円となり、8月19日の750円まで急落することとなるのです。
LCホールディングスは、8月14日にmaneo経由で調達した63億4700万円が償還できない可能性があるとの発表を行いました。ここで、7月25日に知らされたmaneoの新規ファンド募集停止の内容が、極めてネガティブなものだったとわかるのです。
不動産投資は長期投資が基本。その一方で、クラウドファンディングの出資期間は比較的短いものがほとんどです。そのため、償還期限を迎える出資金については、クラウドファンディング上で新規の募集をかけ、資金を調達する必要があります。しかし、maneoが募集を全面停止したため、1年以内に償還を迎える出資預り金63億4700万円の支払いが困難になりました。
同社は3つの対策を立てています。
1.外部からの融資増資による資金調達
2.販売用不動産の早期売却
3.クラウドファンディング投資家に対する募集再開の働きかけ
1と2は現実的な調達手段として、すぐにでも実行できる内容です。難しいのは3です。しかし、LCレンディングが事業を継続するために、何とかしなければならないのも3です。
同社がクラウドファンディングによる投資家集めを主力事業としている以上、maneoだけに頼らないビジネススキームを構築する必要があると考えられます。
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