カインズ傘下となった東急ハンズ、店名も社名と同じく「ハンズ」に落ち着く!

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新ロゴを披露するハンズの高家正行会長(右)と、デザインを担当した佐藤オオキさん

店の名前も「東急ハンズ」から「ハンズ」へ。ホームセンター最大手、カインズ(埼玉県本庄市)の傘下に入ったハンズ(旧東急ハンズ)が10月26日、新しい店名(屋号)とロゴを発表した。

これに先立ち、10月1日付で社名(商号)は「東急」を外し、ハンズに変更していたが、店名などは今後決めるとしていた。ハンズの愛称で46年間にわたって慣れ親しまれていただけに、社名・店名ともども落ち着くところに落ち着いた形だ。

漢字の「手」を一筆書き

新たなロゴマークはこれまでの手の形から、漢字の「手」を一筆書きしたデザインに変更した。日本発のグローバルなメッセージとして、あえて漢字を使用。また、過去を継承しつつ、未来に向けてアップデートをしていくという想いを込め、カラーは従来の「ハンズグリーン」を踏襲したという。

デザインを担当したのは世界を舞台に活躍する佐藤オオキさん(nendo代表)。佐藤さんは2025大阪・関西万博日本政府館の総合プロデューサー・総合デザイナーを任されている。

店舗看板は2024年3月末までに順次切り替えを進める。それまでは「東急」「TOKYU」の名前が残るが、旗艦店の渋谷店(東京)は2023年春、新宿店(東京)は同年夏に新しい看板に移行する予定だ。紙袋など包装資材は直ちに使用が始まった。

カインズが東急ハンズを傘下に収めたのは今年3月末。親会社の東急不動産ホールディングスから全株式を取得し、完全子会社化した。

東急ハンズはネット販売の台頭や新型コロナ禍の影響で業績が悪化。コロナ前の2020年3月期に950億円だった売上高は2022年3月期に555億円まで低下し、2年連続の営業赤字に陥った。

「TOKYU」や手の形をしたロゴも2023年春には見納めに…ハンズ東急店(2022/10/29撮影、東京・渋谷)

DIY文化の共創を

ハンズ会長に就任した高家正行カインズ社長は、「DIY文化の共創に向け、互いの強みや特徴を生かしながら、アプローチをしていきたい」と意気込みを語った。

都市部を主体とするハンズに対し、カインズは郊外に大型店舗を運営し、立地面で補完関係にある。また、カインズはPB(プライベートブランド)商品の開発力に定評があるが、ここにハンズの目利き力を取り込むことで、新たなPB展開などにつなげたい考えだ。

東急ハンズは1976年に創業。ハンズという名前には大量生産・大量消費時代への警鐘として、生活者が自らの「手」でライフスタイルを創造するという想いが込められた。DIYの枠を超え、生活雑貨ブームの牽引役となった輝かしい歴史を持つ。現在、国内外合わせて88店舗(うちフランチャイズ23店舗)を持つ。

一方、カインズは非上場ながらホームセンター業界のトップに立つ。流通大手「ベイシアグループ」の中核企業で、同じグループ内に作業着大手のワークマン(東証スタンダード市場に上場)がある。

文:M&A Online編集部

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