ROEは経営スタイルによって左右されます。
このため、とにかくROEが高ければ良いという単純な話ではなく、株主の意見をしっかり聞く、経営者の考えを説明して対話するといったことが重要になってきます。その結果として目標とするROEが出てきます。
会社法の改正やガバナンス・コードといった取り組みが活発化していますが、単にルールを守るという話に終始しては本質は見えてきません。
株主や投資家と対話をする、会社としての考え方を示す、そのために分かりやすい会社の仕組み(ガバナンス)を作って説明する、といった考え方が根底にあります。投資家側にもスチュワードシップ・コードが示され、会社との対話の質を高めるよう促されています。
ROEの目標設定やガバナンス・コード対応といった取り組みの際には、そもそもどういう経営スタイルを目指すのか、それは株主や投資家に説明できているのか、その方針と決算説明等のディスクロージャーは整合性が取れているのか、、、といった大きな視点を決して忘れないようにしたいものです。
文:株式会社ビズサプリ メルマガバックナンバー(vol.010 2015.08.20)より転載
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