オリックスはどこまで買収するのか。
M&A Online編集部です。今回は、オリックスが製薬会社の京都微研に次いで、ジェネリックメーカーのフジタ製薬を買収した記事を取り上げます。
孫社長によると買収交渉はわずか2週間前から始まったそうです。だとすると英国のEU離脱決定直後からだったことになり、やはりARMの経営陣や主要株主は英国EU離脱がARMの将来に大きな影を落としていると理解して売却を急いだと考えられます。
買収交渉がたった2週間ではとても詳しい資産査定はできません。ARMの資産といっても大半が特許やロイヤリティ、ライセンス契約など無形資産なので、ざっと見ただけでは英国EU離脱によるダメージなどは見極められません。
また孫社長は記者会見で経営陣はそのまま残ると明言していますが、孫社長を含むソフトバンクから役員を派遣するかについては明言を避けているところも気になります。
本日(7月19日)のソフトバンクの株価は620円安(10.3%安)の5387円となり、たった1日で時価総額を7440億円も吹っ飛ばしてしまいました。大型買収を発表した直後の株価は下落することが一般的で、2012年10月にスプリント買収を発表した直後にも2200円まで下落していましたが、今回はやや意外な下落幅でした。
そのスプリントの株価も、ソフトバンクのテコ入れが期待されて1月の2.5ドルから先週末には5.0ドルまで上昇していましたが、7月18日には4.75ドルまで5%下落しました。
スプリントは業績の裏付けがないため、株価はもう少し下落するかもしれません。
ソフトバンクの過去の大型買収に比べると「突っ込みどころ」が少ないARM買収ですが、皮肉なことに(日本の)株式市場は「意外と冷静に」受け止めているようです。久々にソフトバンクの株価を眺めることが増えそうです。
本記事は、「闇株新聞」より転載しております。
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「ソフトバンクによるARM社買収について」
【ソフトバンク】M&Aの名手はどのように変革を遂げたのか
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