【ダイジェスト】旧村上ファンド系が住友大阪セメント株5.08%を取得
旧村上ファンド系投資会社のシティインデックスイレブンスが住友大阪セメントの株式5.08%を61億円で新規取得したことが19日付の大量保有報告書でわかった。
M&A Online編集部が大量保有データベースで2022年4月の大量保有報告書などの提出状況を調べたところ、ケイマン諸島籍の投資会社WK 1 Limitedが、海洋土木大手の東洋建設を11度買い増し、保有割合を5.84%から一気に26.28%にまで高めたことが分かった。
WK 1 Limitedは任天堂創業家の資産運用会社「ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス」(YFO、東京都港区)の傘下企業で、今回の株式取得で東洋建設の筆頭株主となった。
東洋建設については前田建設工業を中核とするインフロニア・ホールディングスによる5月9日を期限とするTOB(株式公開買い付け)が進行中だが、東洋建設は4月22日に、YFOから買収提案を受けたと発表しており、インフロニア・ホールディングスとYFOの買収合戦に発展している。
インフロニア・ホールディングスは2021年10月に、前田建設工業を中核に前田道路、前田製作所の3社が経営統合して発足した企業で、前田建設は2003年に東洋建設に20%超を出資し、持ち分法適用関連会社としている。
YFOは任天堂元社長の山内溥氏(故人)の孫の山内万丈氏が設立した企業で、社会貢献活動事業や起業支援事業とともに、投資事業を手がけている。
東洋建設は1929年に兵庫県西宮市鳴尾地区の埋め立て事業を目的とする阪神築港として発足した企業で、1964年に社名を東洋建設に変更した。
関連記事はこちら
・東洋建設の過去1年間の大量保有報告書提出状況
旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)は、「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」を理由に、コスモエネルギーホールディングスを新規保有したあと、2度買い増し保有割合を8.28%に高めたほか、住友大阪セメントについても同様の理由で新規保有し一度買い増しあと売却し保有割合を3.93%としている。
さらにクレディセゾン、ホシデンを新規保有し、保有割合を5%強としたほか、セントラル硝子を1.05%買い増し、保有割合を19.28%に、大豊建設を2度買い増し(2.24%)、保有割合を41.3%に高めた。
関連記事はこちら
・シティインデックスイレブンスの過去1年間の大量保有報告書提出状況
2022年4月の大量保有報告書の提出件数は1040件で、このうち保有割合を増やしたのが271件、新規保有が143件、保有割合を減らしたのが515件、契約の変更などが111件だった。
文:M&A Online編集部
旧村上ファンド系投資会社のシティインデックスイレブンスが住友大阪セメントの株式5.08%を61億円で新規取得したことが19日付の大量保有報告書でわかった。
2021年12月10日に提出された大量保有報告書のうち、東京機械製作所など注目銘柄をピックアップしました。株式投資にお役立てください。
2021年7月の大量保有報告書の提出状況を調べたところ、アジアインベストメントファンド(東京都中央区)が、輪転印刷機械専業メーカーの東京機械製作所の支配権取得に向け動き出したことが分かった。