コロナ禍の影響が薄らぐにつれて「すし」「ラーメン」「牛丼」をチェーン展開する企業が相次いで業績予想を上方修正している。国民食ともいわれるこれら分野では、もはやコロナ禍は過去の出来事になりつつあるようだ。
イオン、ガスト、元気寿司が2023年11月にそれぞれ値下げを発表した。原材料やエネルギーなどの価格が上昇しており、食料品や外食などで値上げが相次いでいる中、あえて値下げに踏み切る3社の狙いは何なのか。
回転ずし「魚べい」を展開する元気寿司と、回転ずし「すし銚子丸」を展開する銚子丸の両社がそろって業績予想を上方修正した。予想以上に来店客数が増えたのに加え、コロナ禍の中で進めてきたコスト削減の効果が表れた。
2023年のゴールデンウィーク期間中に、大手回転ずしチェーンが独自のキャンペーンでぶつかり合う。ゴールデンウィークの予算(支出)が前年の1.7倍に伸びるとの調査もあり、この戦いを制すれば、コロナ禍後の成長にはずみが付きそうだ。
すし業界の企業業績が好不調に二極化しつつある。新型コロナウイルス感染症の拡大による消費低迷の影響に加え、円安やウクライナ情勢による原材料価格の高騰など外食産業を取り巻く環境は依然として厳しい。各社の状況を見てみると。
一皿110円の商品を120円にアップしたスシローは、既存店の売上高、来店客数が20%前後の落ち込みになったのに対し、一部値下げのくら寿司や、価格据え置きの元気寿司は好調。
スシロ―、くら寿司、はま寿司、かっぱ寿司、元気寿司の回転ずし大手5社の店舗数が、この10年で870店増え、2200店(2022年2月末時点)に達したことが分かった。
回転ずしチェーンのスシローなどを運営するFOOD & LIFE COMPANIES<3563>が攻勢をかける。同社は2021年6月23日から史上最大と銘打った二つのキャンペーンを同時展開する。
すしチェーン店運営の元気寿司が、天ぷら専門店事業に参入する。2021年夏に東京都内に1号店を、2022年3月までに3店舗を出店する。
3月期決算の回転ずしチェーンのカッパ・クリエイトと元気寿司の決算が出そろった。両社ともに2021年3月期は赤字に陥ったが、2022年3月期はそろって黒字転換を見込む。