あなたの会社は大丈夫? 決算書に現れる不吉な兆候

MAO:大企業に入っても安泰とは簡単には言えない時代。会社の先行きが危ない兆候は決算書にも表れるものですか?

花房先生:表れますね。売掛金が売上の伸び以上に増えているとか。

三木先生:決算書の一つにキャッシュフロー計算書というお金の出入りを記したものがあります。その中の営業キャッシュフローの数字もチェックポイントです。営業キャッシュフローは、本業の営業活動でいくら稼いだのかを示す指標。これが何年か連続でマイナスになっていたら、危険信号ですね。
あとは、安全性という意味では自己資本比率も要チェックポイントです。

花房先生:最近は利益が少なくても、昔からの優良企業でキャッシュを貯めている会社は安心。少なからずも利益を出すということは大事なことで、それがだんだん減って来たというのも一つの兆候ですね。いきなり債務超過になることはなくて、徐々にです。

三木先生:短期の借入金が増えてくるのも要注意です。銀行もこの会社には貸付をしたくないとなると長期間の貸付をしてくれません。そのため、1年以内に返済する短期の借入を繰り返し刻んでいきます。要は、銀行の方も危ないと見始めたというシグナルになります。

MAO:うわー、けっこう表れるものなんですね……。決算書って、あまり自分には関係ないものだと思っていたけど、会社のことを知るには見ておくべきものだということがよく分かりました。花房先生、三木先生、ありがとうございました!

「ビジネスモデル分析術」「ビジネスモデル分析術2」 花房先生と三木先生も書かれた本
ビジネスモデル分析術
ビジネスモデル分析術2」では、
具体的な企業を挙げて、会社分析をしています。
会社の沿革や経営理念も載っているので
参考になりますよ!

まとめ:M&A Online編集部

花房 幸範(はなふさ・ゆきのり)
アカウンティングワークス株式会社 代表取締役
株式会社ビズサプリ パートナー 公認会計士

学歴:1998年 中央大学商学部会計学科卒業

職歴:1997年10月より、中央青山監査法人にて5年間、現場責任者として上場会社・外資系企業の会計監査の他、IPO支援・財務デューデリジェンス等に従事。
2002年10月より5年間、日本アジアホールディングズ(株)(現日本アジアグループ(株))の財務経理部長として資金調達、決算業務を主軸に、企業買収とその後の事業再生に携わる。
2007年から2年間、中小のコンサルティング会社にて主に製造業、金融業、小売業等の連結決算支援、内部統制構築・整備支援、業務改善支援等に従事し、2009年10月より独立。アカウンティングワークス㈱の代表取締役として、現在に至る。決算開示支援、業務改善、M&A支援等の会計コンサルティングを幅広く行うとともに、セミナー・執筆等も実施。特にM&A、連結会計、ワークシートを活用した業務効率化の導入支援に強みを持つ。

主な著書:
有価証券報告書を使った決算書速読術(阪急コミュニケーションズ)
最小限の数字でビジネスを見抜く 決算書分析術(阪急コミュニケーションズ)
ビジネスモデル分析術2(2014年最新刊)
三木 孝則(みき・たかのり)
株式会社ビズサプリ CEO 公認会計士

学歴:1998年 東京大学経済学部経営学科卒業

職歴:1997年10月より青山監査法人に5年勤務。多様な業種(製造業、サービス業、ホテル業、保険業等)における財務諸表監査(日本基準、米国基準、IAS(現IFRS)等)を経験する。その他、システム監査やデューデリジェンスにも従事。 その後、2003年1月から監査法人トーマツに転職し、エンタープライズリスクサービス部にて7年9カ月勤務。国内外の企業の内部監査や内部統制の導入コンサルティングやコソーシング、リスクマネジメント、システムに関わる業務改善等に主任として従事。また、一連のテーマに関する社内外のセミナー講師や機関紙の執筆等に関わる。専門家としてのコンサルテーションのみならず、複雑な環境下でのプロジェクトマネジメントや改善策の導入支援に強みを持つ。 2010年10月より独立し、株式会社ビズサプリを設立。IFRS導入支援やIPO支援等のコンサルティングを展開しつつ、現在に至る。

資格:公認会計士、公認内部監査人(CIA)、公認情報システム監査人(CISA)、TOEIC900点

主な著書:
統制環境読本(翔泳社)
IFRS決算書分析術(阪急コミュニケーションズ)
ビジネスモデル分析術(阪急コミュニケーションズ)