AUGUST 2022 コメンタリー
デラウェア州法人の取締役と役員はいずれもフィデューシャリー・デューティー(受託者責任)を負っているところ、その違反による法人・株主への金銭的賠償責任について、従来、デラウェア州法人は取締役に対してのみ定款上その責任を限定・免除することが認められており、役員については認められていませんでした。
今般、デラウェア州一般会社法第102条(b)(7)の改正により、デラウェア州法人は、取締役に対する免責の一部を、CEO、COO、CFOといった上級役員に対しても与えることができるようになりました。
これらの役員に与えられる免責の範囲は取締役のそれと完全に同一ではなく、会社によりなされた請求や、株主代表訴訟のような会社のためになされた請求については免責することができません。他方で、善管注意義務違反による責任については限定・免除が認められており、この改正は、特にM&A紛争のリスク低減の文脈で歓迎すべきものと言えます。なお、かかる免責の保護を与えるためには定款の変更が必要となります。
本コメンタリーは、米国でデラウェア州法人を介して事業を行う日本企業にとって重要なトピックと考えられることから紹介する次第です。詳細は、Jones Day Commentary “Delaware Authorizes 102(b)(7) Exculpation of Senior Officers”(オリジナル英語版)をご参照ください。
弁護士 森 雄一郎
弁護士 中島 渉
ジョーンズ・デイ法律事務所 コメンタリー「デラウェア州会社法第102条(b)(7)による取締役の責任限定・免除がCEO等の役員にも拡大」より転載
ここに記載されている見解および意見は執筆担当者の個人的見解であり、法律事務所の見解や意見を必ずしも反映するものではありません。
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