そんな足袋蔵のいくつかを見て歩こう。まず、足袋製造業者として一時代を築いた牧野本店。「足袋とくらしの博物館」の資料によると、牧野本店が足袋をつくり始めたのは1874年のこと。順調に商売を広げ、1900年代に入り3棟の足袋蔵を持つようになった。大正期には白足袋の製造を始め、木造洋風建築の工場や店舗兼母屋も新設した。昭和期に入り、足袋産業の全盛期には工場を建て増し、「力弥たび」のブランドで青森県八戸市を中心にビジネスを拡大していく。
だが、牧野本店にも伝統産業につき物ともいえる難局が訪れた。産業そのものの衰退、従業員の高齢化、後継者不在などである...