諮問委員会は、主に2つの点でコロンブスのビジネスプランにケチをつけた。一つは距離をめぐる問題だ。諮問委員会は、仮に西回り航路でインドにたどり着けたとしても、コロンブスの計画の3倍は距離が長く、時間もかかると分析した。
距離と期間を見誤れば、必要な食料や水の積載量など(≒必要投資額)も読み違えることになる。ゴールに到達するまでに飢え死にしてしまうだろう。失敗すれば大西洋に金塊をばらまくような、この馬鹿げた投資を実行したスペインは、他国からの笑いものだ...
今回のコラムは、「経営者の監視ができる仕組み」に関する現行のコーポレートガバナンス制度の有効性を前提としつつ、経営者の不正がなくならない原因について考えを述べてみたい。