前回のコラムでは「キリスト教が金利を禁じたから、ユダヤ教徒の金融業が栄えた」という通説はフェイク(偽り)ではないかという筆者の考えを述べた。ただし、一方でユダヤ教徒が貿易業などの本業を営みつつ、副業もしくは多角化の一環として金融業を早くから営んでいたことも事実だ。
ここからはユダヤ教徒の金融業の発展過程とその背景について書いてみたい。キーワードは「宮廷ユダヤ人」だ...
恐らく最も一般的に理解されているユダヤ教徒と金融の関係についての通説は「キリスト教は金利を禁じていたから、キリスト教徒は貸金業をしなかった」「ユダヤ教では異教徒からは金利を取ってもよいという教えだったから、金融業を独占した」。本当だろうか?
前回まで米国におけるデュアルクラスの普及について解説した。翻って日本はどうか。日本でも数年前にこのデュアルクラスについて議論が盛んになったことがある。実は「単元株制度」を用いて実質的にデュアルクラスと同じ効果を持たせることができるのだ。
コーポレートガバナンスに関する議論が盛んだ。しかし、結局のところ「すべての利害関係者にとって有益な企業となるよう、うまいことやりましょう。」という、差し障りのない結論しか聞こえない。 では、正しい議論をするための課題設定はどう設定すべきか。