前回は中世ヨーロッパを苦しめたペストの治療薬とみなされた香辛料を求めて大航海時代が幕を開けたーすなわち疫病と経済社会の関連について説明した。今回はまさに現在、世界を席巻している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をめぐる状況と対比して考えてみたい...
新型コロナウイルスの猛威が世界を覆っている。このウイルスの影響はすでに多くで語られている通り、私たちの経済社会そのものを根底から変えてしまうかもしれない。人類は昔から疫病と戦ってきた。そしてそれは大航海時代や資本主義経済の原動力となった。
この連載コラムでは「間違いだらけのコーポレートガバナンス」と題して、「コーポレートガバナンスの万能性」について懐疑的な視点から考察している。今回はこの連載の核となる「コーポレートガバナンスと企業成長、イノベーション」について説明しよう。