前回は中世ヨーロッパを苦しめたペストの治療薬とみなされた香辛料を求めて大航海時代が幕を開けたーすなわち疫病と経済社会の関連について説明した。今回はまさに現在、世界を席巻している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をめぐる状況と対比して考えてみたい。
コロナ禍に直面している今、水面下ではコロナ新薬の開発をめぐって激しい競争が繰り広げられている。もちろん開発に成功した場合の利権を狙ってのことだ。しかし、同時にこれは仮に他社・他国の治療薬が特効薬として独占的な地位を占めた場合の、自社・自国のリスクを考慮した防衛的競争でもある...
今回のコラムは、「経営者の監視ができる仕組み」に関する現行のコーポレートガバナンス制度の有効性を前提としつつ、経営者の不正がなくならない原因について考えを述べてみたい。