前回は米国のスタートアップで導入が進むデュアルクラス(複数議決権株式)の仕組みについて考察した。これは「コーポレートガバナンス(株主による企業統治)」の観点からは全く受け入れがたい傲慢な仕組みだ...
前回まで米国におけるデュアルクラスの普及について解説した。翻って日本はどうか。日本でも数年前にこのデュアルクラスについて議論が盛んになったことがある。実は「単元株制度」を用いて実質的にデュアルクラスと同じ効果を持たせることができるのだ。
コーポレートガバナンスに関する議論が盛んだ。しかし、結局のところ「すべての利害関係者にとって有益な企業となるよう、うまいことやりましょう。」という、差し障りのない結論しか聞こえない。 では、正しい議論をするための課題設定はどう設定すべきか。