前回のコラムでは、イベリア半島のユダヤ教徒が、その技術(特に医学)や専門性をきっかけとして時の権力者に重用されていく過程に触れた。12世紀以降、レコンキスタの進展により、イベリア半島は主にキリスト系の3王国(ポルトガル王国、カスティーリャ王国、アラゴン連合王国)の支配下となる。
そしてこれらの王国は、ユダヤ教徒を「所有物(国王隷属民)」として管理し、様々な宮廷業務-とりわけ資金調達業務に従事させた。これはユダヤ教徒の金融業としては「ホールセール」にあたる。しかし、その内容は単なる融資・貸付とは異なるものだった。それが「徴税請負人」である...
今回のコラムは、「経営者の監視ができる仕組み」に関する現行のコーポレートガバナンス制度の有効性を前提としつつ、経営者の不正がなくならない原因について考えを述べてみたい。