前回は米国の「起業家精神」の源流の一つといえる、メイフラワー号がマサチューセッツ湾に到着する20年以上も前に北米大陸に進出したヴァージニア会社についてふれた。彼らは南米と同様のゴールドラッシュを目指したが、あえなく頓(とん)挫した...
米国経済の本質的根幹をなすのは起業家精神ではないか。少なくとも米国人は本音ではそう思っているのではないか。さもなくばデュアルクラスのような仕組みを制度として市場が許容することの説明がつかない。では、こうした起業家精神の源流は一体なんなのか。
今回のコラムは、「経営者の監視ができる仕組み」に関する現行のコーポレートガバナンス制度の有効性を前提としつつ、経営者の不正がなくならない原因について考えを述べてみたい。