この連載コラムでは、「間違いだらけのコーポレートガバナンス」と題して、「コーポレートガバナンスの万能性」について懐疑的な視点から考察している。前回のコラムでは「株式会社は経済資源の最適配分や分配を実現するのか」という点について考察した。今回はこの連載の核となる「コーポレートガバナンスと企業成長、イノベーション」について説明しよう。
「株式会社こそ、成長とイノベーションを実現する人類最大の発明だ」と多くの人が信じている。だから、株式会社の仕組みが正しく機能すれば、企業ひいては社会全体の成長とイノベーションが加速すると考える人も少なくない...
今回のコラムは、「経営者の監視ができる仕組み」に関する現行のコーポレートガバナンス制度の有効性を前提としつつ、経営者の不正がなくならない原因について考えを述べてみたい。