OLYMPUS CORPORATION
オリンパスのシュテファン・カウフマン社長兼CEO(最高経営責任者)が10月28日付で辞任した。理由は違法薬物を購入した疑い。約4000社に上る国内上場企業の中でも外国人社長はほんの一握り。外国人社長の起用には日本的慣行や社内のしがらみにとらわれない大胆な経営、グローバル感覚などへの期待が大きいが、過去を振り返ると、功罪が相半ばするのが実情だ。
オリンパスは今年4月、竹内康雄社長からのバトンタッチで、12年ぶりに外国人の社長が誕生した。会社の屋台骨を揺るがした不正会計事件のどん底から這い上がり、事業の選択と集中を大胆に進めた結果、高収益企業に変身を遂げつつある。そんな同社の今後は?
2023年2月のM&A件数は前年比3件減の77件となり、7カ月ぶりに前年を下回った。海外案件は18件と高水準で推移したものの、これまで牽引役だった国内案件のペースダウンが響いた。取引金額は2886億円で、前年の3割にとどまった。
2022年(12月6日現在)の製造業におけるM&Aは、件数が2年ぶりの減少となったが、2年連続で200件台に踏みとどまった。一方、取引総額は2年連続の減少。国内M&A市場全体が成長する中、件数・取引総額ともに過去10年で下から3番目だった。
オリンパスの竹内康雄社長はロイターとのインタビューで、非中核事業の売却は一巡し、今後は注力する医療機器を強化するため、買収を模索する考えを明らかにした。
2022年8月のM&A(適時開示ベース)は73件と前年同月を8件上回った。8月として70件を超えるのは2019年(同数の73件)以来3年ぶり。海外案件が今年最多の月間21件に上ったことが件数を押し上げた。1~8月累計は前年同期比15件増の588件と高水準を維持している。
オリンパスが検討している生物顕微鏡などを手掛ける科学事業の売却が最終段階に入った。売却金額は3000億円(22億ドル)以上になる見込み。同社は4月に科学事業を分社化し、完全子会社の「エビデント」を設立した。
希望退職者の募集結果についての発表が連日続いている。今年に入って2カ月余りだが、その数は上場企業だけですでに20社近い。応募者が最多だったのは旅行大手の近畿日本ツーリストなどを傘下に持つKNT-CTホールディングスの1376人で、LIXILの965人、オリンパスの844人などが次ぐ。
2021年1月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月を21件下回る53件となり、2016年以来5年ぶりに減少した。新型コロナウイルス感染拡大の第3波で年明けに緊急事態宣言が再度発令され、M&A取引にも影響が及んだ可能性がある。
2011年に発覚したオリンパスの巨額粉飾決算事件の顛末を描くノンフィクション作品だ。これはフリージャーナリストの著者が内部通報者から情報を得て第1報を書き、その後の報道合戦やオリンパス広報との攻防を描いた「報道ノンフィクション」である。
「新型コロナ」下、上場企業でも雇用情勢は厳しさを増すばかりだ。2020年に希望退職の募集を発表した企業は少なくとも93社(M&A Online編集部調べ)に上り、前年の2.6倍に急拡大した。募集人員は1万7000人を超える。
2020年12月のM&Aは前年同月と同数の78件となり、過去10年で最多だった2019年に並んだ。取引金額10億円超のM&Aは19件と2月23件、11月21件に続く年間3番目で、ここへきて「コロナ」以前の月間20件前後のペースに戻した形だ。
オリンパスが映像事業の売却に続き、米国の治療機器の製造拠点のノーウォーク工場の売却と、英国医療機器メーカーArc Medical Designの買収を相次いで決めた。
M&A Online編集部がM&Aデータベースで調べたところ、2020年1-6月に上場企業による子会社や事業の売却案件が139件となり、2011年以降の過去10年間の同期間では2012年の128件を上回り最多となった。
2020年1~6月のM&A件数は前年同期を11件上回る406件で、上期として11年ぶりの高水準となった。新型コロナ感染にもかかわらず、件数上は影響を跳ねのけた形だ。一方で、1~6月の取引金額は1兆4671億円と前年同期に比べ約32%減った。
6月のM&Aは前年同月比8件増の55件だった。6月として過去10年間で最多。ただ、海外案件は9件と2018年6月以来2年ぶりに1ケタにとどまり、国内回帰の構図が鮮明に。案件の小型化も顕著で、新型コロナ感染による慎重姿勢の広がりがうかがえる。
オリンパスはデジタルカメラなどの映像事業を分社化したうえで、投資ファンドの日本産業パートナーズ(東京都千代田区)に売却する。2020 年9月30日までに正式契約を結び、年内の取引完了を目指す。
「コロナ禍」の終息が見通せない中、定時株主総会を延期する上場企業が相次ぎ、すでに20社を超える。延期以外に、決算承認を後日行う「2段階方式」の採用を決めた企業も次第に広がっている。
東京商工リサーチによると、不適切会計を開示した上場企業は、57社と過去最多を記録。なかでも東証一部上場の大企業の増加ぶりが目立つという。
M&A Online編集部がおすすめの書籍を紹介する「編集部おすすめの1冊」。ランキング編と題して、ビジネス書の月間ランキングを月イチでお届けします。2017年2月のランキングは、野村證券の内情とオリンパス巨額粉飾決算事件の背景を実名で綴った話題の新刊がランクイン!
オリンパスというとカメラや内視鏡というイメージに加えて、財テクの失敗に端を発した事件で、粉飾にM&Aを利用したことで話題になった。かつては売上高1兆円の超優良企業であったオリンパスが、どんな経緯で不正に手を染め、M&Aを利用した粉飾を行ったのか。
2015年は、東芝の不適切会計やフォルクスワーゲンの排ガス不正問題など相次いで問題となりました。不祥事をきっかけにM&Aが起こった企業をまとめて振り返ります。後編はコムスン・大王製紙・オリンパス・インデックス・東芝をご紹介します。