給料の高いM&A業界 GCAが1559万円で4年連続トップ

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平均年間給与の「増加」は1,614社、前年より47社減少

 上場2,681社のうち、平均給与が前年より増えたのは1,614社(構成比60.2%、前年1,661社)で6割を占めた。一方、減少は1,048社(同39.0%、同1,001社)、横ばいは19社(同0.7%、同19社)だった。
 平均給与の「増加」企業数は6割を占めたが、社数は前年より47社(2.8%減)減少した。一方、「減少」は47社(4.6%増)増えており、明暗を分けた格好となった。

上場企業2681社 平均年間給与前年増減
東京商工リサーチ調べ

平均年間給与の増減率 0.0%超~1.0%未満が最多の427社

 上場2,681社の平均給与の増加率をみると、最多レンジは0.0%超~1.0%未満で427社(構成比15.9%、前年360社)だった。増加率10.0%以上は前年と同数の96社で、同1.0%以上から10.0%未満の各区分では社数は減少した。
 減少率の最多レンジは、0.0%超~1.0%未満で328社(構成比12.2%、前年316社)。減少率は、4.0%以上~5.0%未満を除くすべての区分で社数が前年を上回った。
 増加率10.0%以上は96社(構成比3.5%)に対し、減少率10.0%以上は52社(同1.9%)にとどまり、全体の平均給与を押し上げた。ただ、増加が1,614社(前年1,661社)、減少は1,048社(同1,001社)と、2年連続で平均給与の減少企業は増えており給与上昇に陰りもうかがえる。

業種別 電気・ガス業が前年比2.8%増、建設業も同2.7%増

 業種別の平均給与では、 最高が建設業の695万3,000円(中央値694万9,000円)で、2年ぶりにトップに返り咲いた。一方、最下位は7年連続の小売業で475万円(同463万8,000円)だったが、4年連続で前年を上回った。小売業は建設業と並ぶ“雇用の受け皿”の側面を持ち、新卒や非正規社員数が多く全体給与が押し下げられやすいが、深刻な人手不足で待遇改善に動いていることがわかる。
 増加率トップは、電気・ガス業(前年比2.8%増)。次いで、建設業(同2.7%増)で、2業種は2.0%以上の伸び率だった。電気・ガス業は20社のうち、12社で前年を上回った。東日本大震災で経営環境が悪化したが、ここにきて給与・賞与の改善が進んだ。建設業は146社のうち、109社(構成比74.6%)が前年を上回った。好調な業績が業界全体に波及していることを裏付けた。
 減少は、金融・保険業と不動産業の2業種で、いずれも2011年以降で初めての減少となった。

上場企業2681社 平均年間給与 業種別
東京商工リサーチ調べ

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