第五十国立銀行・五十銀行の合併劇、第六十二国立銀行・常磐銀行の合併劇。その合併劇を経て生まれた常陽銀行。これらの大合併が意味するものは何か。1つは財務基盤の強さにあるのではないだろうか。2019年3月期の常陽銀行の総資産は約10兆6,000億円で、後述する「めぶきフィナンシャルグループ」の総資産は17兆円を超える。目立たぬ県の目立たぬ銀行のようにも見えるが、実は“隠れた優等生”なのかもしれない...
福岡県内には現在、福岡、筑邦、西日本シティ、北九州と4つの地方銀行があり、また、ふくおかフィナンシャルグループ(FG)、九州FG、西日本FGと金融統合を重ねてきた。そのなかで、無尽出身の西日本シティ銀行の歴史を振り返ってみる。
熊本県の地銀・肥後銀行は預金は4兆7000億円、貸出金は3兆5000億円(2018年3月期)。県内企業のメーンバンク採用率は過半数を超える、熊本金融界のガリバー的存在である。士族の強い土地柄の国立銀行として誕生した。