まず、第五十国立銀行の創立以後の歴史を追ってみよう。1878年に創立した第五十国立銀行は太田銀行と下市銀行を買収し、国立銀行の営業年限の20年を経て1897年に土浦五十銀行と改称する。「国立」の名を捨てる代わりに「土浦」の名を冠するあたり、水戸をライバル視した印象を感じさせる。
その土浦五十銀行は1923年に五十銀行と改称する。そして、大正期を中心に、たび重なるM&Aを実施した...
福岡県内には現在、福岡、筑邦、西日本シティ、北九州と4つの地方銀行があり、また、ふくおかフィナンシャルグループ(FG)、九州FG、西日本FGと金融統合を重ねてきた。そのなかで、無尽出身の西日本シティ銀行の歴史を振り返ってみる。
熊本県の地銀・肥後銀行は預金は4兆7000億円、貸出金は3兆5000億円(2018年3月期)。県内企業のメーンバンク採用率は過半数を超える、熊本金融界のガリバー的存在である。士族の強い土地柄の国立銀行として誕生した。