今年に入り、上場企業がかかわる海外M&Aに異変が生じている。2025年1~3月期のM&Aのうち海外案件(適時開示ベース)は前年と同数61件と引き続き高水準をキープしているが、その内容が様変わりしているためだ。
国境をまたぐ海外M&Aは日本企業が買い手となるアウトバウンド取引と外国企業が買い手となるインバウンド取引に分かれる。
年によって変動はあるものの、アウトバウンドがインバウンドを大きく上回るのが通常のパターン...
TOB(株式公開買い付け)が活況を呈している。2024年はここまで75件(11月8日時点、届け出ベース)を数え、2009年(79件)以来14年ぶりの高水準だった前年の年間74件を超えた。
2024年7~9月(第3四半期)のM&A件数(適時開示ベース)は282件と前年を36件上回り、2022年4~6月期から10四半期連続で前年比プラスとなった。
今年のTOB(株式公開買い付け)が8月で早くも節目の50件(届け出ベース)を突破した。活況を呈するTOB戦線にあって、公開買付代理人の座をめぐる争いはどうなっているだろうか。
日本企業がかかわる海外M&Aの相手国として米国が断然トップに立つ。件数でこれに次ぐのが中国だ。米国、中国は世界1位、2位の経済大国だけに順当といえるが、M&Aの中身を子細にみると、実は好対照をなす。
上場企業の海外M&Aが2023年、急回復を遂げた。年間件数(適時開示ベース)は216件と前年比60件の大幅増となり、2016年(207件)以来7年ぶりに200件台に乗せた。