マンU売却検討で英富豪が名乗り、ベッカム氏も参加か
サッカーのイングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッドがクラブ売却などの検討を始めたことを受け、英富豪のジム・ラトクリフ氏が買収に名乗りを上げると、英紙テレグラフ・スポーツが伝えた。
ロシアのウクライナ侵攻が長期化する中、ロシアで現地生産などを展開する日本企業の撤退が加速しそうだ。今夏までは一時的な事業停止が目立ったが、秋以降は自動車メーカーなどの撤退が相次いでいる。ウクライナ危機が収束に向かう道筋は見えず、暫定的な「様子見」から完全撤退や事業売却など恒久的な対応への移行が迫られている状況だ。
帝国データバンクの調査によると、2022年2月時点でロシア進出が判明した日本の上場企業168社のうち、8月21日時点でロシア事業から撤退したのは8社だった。9月20日時点では11社に増え、10月25日時点では18社と増加ペースが速まっている。
ロシア事業を継続すれば国内外から批判を浴びるリスクはあるが、ロシア市場は再参入のハードルが高い。経済発展を見込んで開拓してきた新興市場の明け渡しにもつながる撤退は、日本企業にとって受け入れ難い面があった。
ただ、ウクライナ危機の発生から10カ月が経過してもロシアへの経済制裁が解除される気配はない。ロシアに進出した日本の自動車メーカーは3月以降に現地工場の稼働を停止したが、サプライチェーン(供給網)の復旧は見通せないままとなっている。
こうした中、9月にはトヨタ自動車が現地での生産と新車販売の終了を発表。10月には日産自動車がロシア事業の撤退を決め、現地子会社のロシア日産自動車製造会社(ロシア日産)の全株式をロシア政府所管の自動車・エンジン中央科学研究所(NAMI)に譲渡するとした。
マツダも11月にロシアでの生産終了を表明。生産合弁会社の出資持ち分の全てを合弁先のロシア自動車大手ソラーズに譲渡する。このほか、いすゞ自動車もロシア事業の撤退を検討中で、日野自動車は現地工場の建設を中止したことを明らかにしている。
また、自動車用コントロールケーブルなどを製造するハイレックスコ―ポレーションも9日、ロシア事業の撤退と現地子会社の清算を発表した。
日産、マツダのロシア事業売却額はわずか1ユーロで、日産は約1,000億円、マツダは約120億円の特別損失計上を見込んでいる。一時的に多額の損切りをした方が、ロシアでの事業基盤を維持するよりコストを抑えられると判断したとみられる。
ロシア事業を見直す動きは製造業以外でも表面化している。電通グループは11月、「国際的な制裁措置に準拠する」との観点でロシアから事実上撤退すると発表。現地合弁会社の保有持ち分の全てを合弁先に譲渡する方針で、2022年の年間損失額は約370億円と試算している。
一方、事業運営に大きな支障がないことや現地従業員の雇用維持などを理由にロシア事業を継続する企業もある。戸建て住宅大手の飯田グループホールディングスはウクライナ侵攻前に買収したロシア最大級の林産企業の事業を継続する方針。この林産企業はロシア国内に約400万ヘクタールの森林を保有している。
建設機械大手のコマツも現時点ではロシア事業から撤退しない考え。ただ、現地生産やロシアへの製品出荷は今春からストップしている。日本政府の輸出規制などが厳しさを増した場合、さらなる業務縮小を余儀なくされる可能性もある。
米エール大学が調査した各国企業のロシア事業撤退割合(10月12日現在)を見ると、日本企業(11%)は先進主要7カ国(G7)で2番目に低い。トップの英企業(47%)の4分の1弱で、撤退のタイミングを見誤れば大きな打撃を受けかねない。ウクライナ危機は泥沼化も懸念されており、進出企業にとって的確な状況把握と経営判断が一層重要になりそうだ。
文:M&A Online編集部
サッカーのイングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッドがクラブ売却などの検討を始めたことを受け、英富豪のジム・ラトクリフ氏が買収に名乗りを上げると、英紙テレグラフ・スポーツが伝えた。