ジョンソンエンドジョンソンがバイオ企業アクテリオンに買収打診
スイスの製薬会社アクテリオンにジョンソンエンドジョンソンが買収を打診したようです。アクテリオンとはどのような会社なのでしょうか。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)がスイスのバイオ企業アクテリオンに買収提案をしていますが、その争奪戦にフランスの製薬大手サノフィが加わりそうです。
アメリカの医療製薬会社のJ&Jがスイスのバイオ企業大手のアクテリオンに対して買収提案をしています。
この買収に対して対抗馬が現れそうです。フランスの製薬大手サノフィです。
ブルームバーグが伝えたところによると、協議は非公開ながらも複数の関係者の話では、サノフィはアドバイザーの協力を得てアクテリオンの買収を検討しているようです。ただ、買収案を提示するかどうかは決めていないということです。
J&Jはアクテリオンに対して積極的な買収提案を行っており、1株250ドルを上回る水準に買収額を引き上げており、アクテリオンの株主もJ&Jの買収に傾きつつあると言われています。
そのためもしサノフィをはじめ、他の製薬会社がアクテリオンに関心があるのなら対抗策を急ぐ必要があります。
J&Jの買収額に対するアクテリオンの時価評価額は270億ドル超になるということです。
仏サノフィがアクテリオンへの買収提案を検討、J&Jに対抗-関係者 - Bloomberg(外部リンク)
この買収案件に対して12月4日のロイターが伝えたことによると、スイスの製薬大手ノバルティスのジョー・ヒメネスCEOがスイス紙のインタビューに対して、アクテリオンのホワイトナイトとなる可能性は低いと答えました。
ヒメネスCEOは、
「われわれは常に20億から50億ドルで補完的買収に専念すると言ってきた」
と答えました。
Novartis CEO plays down prospects for Actelion bid: Blick
現在のサノフィの姿になる前、まずフランスの製薬大手サノフィ・サンテラボが、同国のアベンティスファーマを吸収合併して2006年にサノフィ・アベンティスが誕生しました。その後、2012年に社名を現在のサノフィに改称し、今の姿になりました。
バイオ分野にも力を入れるために、アメリカのバイオ企業ジェンザイムも買収しています。
サノフィは循環器、がん、糖尿病などの製品が主力です。
代表的なものは糖尿病治療薬「ランタス」や抗血小板薬「プラビックス」。インフルエンザ髄膜炎の予防ワクチン「アクトヒブ」、抗がん剤「タキソテール」などがあります。花粉症に効き目がある市販薬の「アレグラ」もサノフィです。
J&Jが買収額を引き上げたことによってアクテリオンの株主はJ&Jの買収に傾きつつあるようです。
買収額は1株246ドルと伝わっていましたが、その後、250ドル前後まで修正されたようです。
一部上位のアクテリオン株主は買収額が引き上げられたことによって、会社の一部が買収されるのではなく、J&Jが目指している完全な買収を支持する姿勢を見せています。
さて、サノフィから対抗策はでてくるのでしょうか。
本記事は、「MoneY wave」より転載しております。
スイスの製薬会社アクテリオンにジョンソンエンドジョンソンが買収を打診したようです。アクテリオンとはどのような会社なのでしょうか。