クラウドシフトに注力するオラクル

米オラクル(Oracle)は独SAPと並ぶERP(統合基幹業務システム)ベンダーの最大手である。ERPとは受注、生産、販売という事業の流れや、会計、人事、経営など企業の業務機能をパッケージ化し、統合管理するものである。効率的な運営を目指すためのソフトウェアで業務プロセス改革ブームに押される形で普及が広まった。

オラクルはERPだけでなく、データベースやミドルウェア製品のほか、サーバーやストレージなどのハードウェア製品も有しており、今後はクラウド型ビジネスへの移行を積極的に進めている。その証拠にオラクルの過去3年間の買収実績を見てみると19社買収したうちの6社はクラウド関連事業の会社である。2016年だけを見てみれば、7社中4社がクラウド関連である。

その背景としては欧米のERP市場が成熟期に入り、中小企業への導入が必要になってきたことがあげられる。中小企業ではERP導入に割ける費用と人材が限られている。そこでクラウドサービスの利用が登場する。クラウド型のERPは従来のものより導入・運用費用の合計が低くなることが多く、今後の中小企業へのERP導入に際してクラウドの活用がさらに期待される。今後もオラクルのM&Aはクラウド関連に目を向けられる可能性は高い。