デュポン(DuPont)はアメリカ三大財閥の1つとして1802年創業以来2世紀を超えて持続する化学製品製造企業(近年は統合的科学企業へ移行)。

 デュポンは世紀ごとに全く別の企業体であり、火薬事業の100年、化学事業の100年、そして現在は化学メーカーから工業バイオサイエンス、農業・食品、先端素材などをコアとした新しい技術・事業分野へ事業再編しつつある。

■Du Pontの大型の買収・事業再編の歴史

 火薬メーカーだったデュポンが戦後の展望としてリスクヘッジをかけていた化学事業にシフト(反トラスト法による分割)して以来、様々な買収・売却と大小の事業再編を続けており、近年の大きな再編の動きを以下に紹介する。

■医薬品ビジネスからの撤退

 1991年に独製薬大手Merck(メルク)との合弁会社(50/50JV)DuPont Merck Pharmaceutical(デュポン・メルク・ファーマシューティカル)を設立し自社の医療分野を移し、その後1998年にメルクの持分を25億ドルで買収し完全子会社化(DuPont Pharmaceuticals)した。

 しかし営業利益半減と成果をあげることができず、たった3年後の2001年にBristol-Myers Squibb(ブリストル・マイヤーズ・スクイブ)にデュポン製薬を78億ドルで売却。

 当時のチャールズ・ホリデーCEOによると「規模においてもワールドクラスの会社になることができない領域からは撤退すべし」という判断での売却ということであった。