「ヤリス」はトヨタが2017年に復帰した世界ラリー選手権(WRC) で、豊田章男トヨタ社長が総代表を務める「TOYOTA GAZOO Racing WRT(World Rally Team) 」のレース車両に採用。以来、「ヤリスWRC」として、2021年まで参戦する。その後継車両が、今年からWRCに参戦した「GRヤリスWRC ラリー1」だ。
「GRヤリス」は市販もされている。「ヤリス」の最上級グレードだが、その他のグレードとは全くの別物と言ってよい。車体は3ドアハッチバック(通常の「ヤリス」は5ドアハッチバック)で、ルーフトップをカーボン製にするなど軽量化や低重心化、剛性強化を実現している。
エンジンも専用設計されており、総排気量は通常の「ヤリス」よりも100cc大きい1600ccの水冷直列3気筒DOHCターボエンジン「16E-GTS」型を搭載している。最高出力(ネット)272馬力、最大トルク370 N・m (37.7 kgf・m)の競技仕様で、0 ー100 km/h加速は5.5秒以下、最高時速230 kmを叩き出す。
通常の「ヤリス」は最も強力な「M15A-FKS」型エンジンで最高出力120馬力、最大トルク145N・m (14.8kgf・m)だから、2倍以上の高出力エンジンだ。
価格も通常の「ヤリス」が139万5000円〜252万2000円(税込、以下同)なのに対し、「GRヤリス」は265万円〜456万円と段違いに高い。それでもトヨタによると、4月1日時点で「GRヤリス」は6ヵ月以上の納車待ちで、通常の「ヤリス」に比べて2〜3カ月長いという。
文:M&A Online編集部
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