中小PMIガイドライン、記載方針が明らかに

alt

経済産業省・中小企業庁は2月1日、「中小PMIガイドライン(仮称)策定小委員会」(座長・松中学名古屋大学大学院法学研究科教授)の第4回会合を開いた。事務局の中小企業庁財務課が、中小M&A実施後の経営統合(PMI)に関する新たな指針の記載方針などを示した。

はじめから読む
 
第1回会合の内容はこちら
 ・中小M&A実施後のPMI指針を策定へ 中小企業庁

 前回(第3回)会合の内容はこちら
 ・中小PMI指針、中小企業のリソース少なく配慮も必要

PMIの成否に影響するM&Aプロセスを意識

過去3回の会合での議論を基にした記載方針などの説明資料によると、ガイドラインは序章を除いた計2章で構成。第1章は中小PMIの全体像を表す総論に位置付け、PMIの基本的な考え方や必要性、譲受側・譲渡側の相互理解と関係構築などを進める上での重要ポイントなどを集約する。

PMIの成否に大きな影響を及ぼすM&Aプロセスを意識し、譲渡企業のデューデリジェンス(DD)などプロセスごとに求められるPMIのアプローチも示す。M&Aの基本合意が交わされる前の段階を「プレPMI」、M&A成立後から概ね1年以降を「ポストPMI」と位置付け、従業員のモチベーションの維持・向上と経営面のシナジー実現を持続的に引き出すための取り組みについて解説する。

「経営」「意識」「業務」の領域に分けた取り組みも

第2章は各論とし、「小規模」「中・大規模」に分けたPMIの推進体制の在り方を説明。規模によって人材や資金などのリソースの制約に違いがある点も踏まえ、譲受側と譲渡側がそれぞれ担うべき役割などを提示する。

さらに、「経営」「意識」「業務」の各領域におけるPMIの取り組みを基礎編、発展編のカテゴリーに分けて説明。発展編の経営領域のうち、経営体制の確立に向けた役割などは「譲渡側経営者」「経営チーム」に振り分けて論じ、企業統治の仕組みの確立に関しても「経営モニタリング」「意思決定プロセス」「会議体」に区分する。

また、業務領域の対応は「事前検討」「方針決定」「計画策定」「実行・検証」の4段階に区別。売り上げの拡大と販売管理費などの削減に向けたシナジーを実現するため、販売活動の連携や製品・サービスの高付加価値化、生産体制の見直し、共同調達など13パターンの取り組みテーマを掲げる。

3月中の次回会合を経て最終確認へ

既存の「事業承継ガイドライン改訂検討会」の下で活動する小委員会の次回会合は3月中を予定。中小PMIガイドラインの最終化に向けたレビューを経て、改訂版の事業承継ガイドラインと共に最終確認される。

文:M&A Online編集部

関連リンク:
中小企業庁:中小PMIガイドライン(仮称)策定小員会(第4回) 配布資料 (meti.go.jp)
事務局説明資料 (meti.go.jp)

M&A Online編集部

M&Aをもっと身近に。

これが、M&A(企業の合併・買収)とM&Aにまつわる身近な情報をM&Aの専門家だけでなく、広く一般の方々にも提供するメディア、M&A Onlineのメッセージです。私たちに大切なことは、M&Aに対する正しい知識と判断基準を持つことだと考えています。M&A Onlineは、広くM&Aの情報を収集・発信しながら、日本の産業がM&Aによって力強さを増していく姿を、読者の皆様と一緒にしっかりと見届けていきたいと考えています。


NEXT STORY

中小PMI指針、中小企業のリソース少なく配慮も必要

中小PMI指針、中小企業のリソース少なく配慮も必要

2021-12-28

経済産業省・中小企業庁は12月23日、「中小PMIガイドライン(仮称)策定小委員会」の第3回会合を開いた。中小M&A実施後の経営統合(PMI)に関する新たな指針について、結合・発展型PMIの実施体制などを論議した。

今日は何の日?M&Aカレンダー