10万人規模の給水設備を通常の20分の1の価格で作る

―中小企業がSDGsに取り組むメリットは何ですか。

中小企業の体力で、1ドル、2ドルのビジネスをしているのだから、経営的に決して楽ではない。しかし、安倍首相が国連総会の演説でポリグルのことを取り上げてくれたり、パリ万博の誘致のプレゼンやビデオに使ってくれたり、また教科書にも取り上げられている。国内外の多くのメディアにも報じられて、引き合いも多く、業績は伸びている。

ポリグルの水質浄化剤は、給水事業だけでなく、池の浄化や汚水処理にも使えるが、そちらの方にも引き合いがある。6月には、エチオピアに日本政府の援助事業で道の駅をつくる。10万人規模の給水を行う設備で、通常の給水設備の20分の1の価格で作る。このように国や国際機関からの仕事も増えている。また、先日は東大の一年生が将来働かせほしいから、今のうちから(入社を)予約したいなどといってきてくれたりして、優秀な人材が集まってくれることも大きい。

―ところで、水質浄化剤は、どういうものですか。 

水質浄化剤はアミノ酸の一つであるグルタミン酸と甲殻由来のカルシウムなどの天然素材。原料は大豆だと思われがちだが、実はトウモロコシを原料にしている。無害で取り扱いも簡単だ。ポリグルの水質浄化剤は水中の懸濁物質を短時間で凝集して沈下することができる。途上国での給水ビジネスを考えた場合、凝集速度と、扱いの簡単さが重要だ。簡単そうだが、色々なノウハウもあって、マネをするのは難しいだろう。

聞き手・文:M&A Online編集部 松本亮一編集委員