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「うな重」を気軽に食べられる日は来るか「オイシックス・ラ・大地」がCVCファンド通じて培養肉を手がけるForsea Foodsに出資

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写真はイメージです

食品宅配事業などを手がけるオイシックス・ラ・大地<3182>はCVCファンドを通じて、ウナギの培養肉の開発に成功したイスラエルの培養シーフードの研究開発会社Forsea Foodsに出資した。

投資子会社Future Food Fund(東京都品川区)が運営するCVCファンド「Future Food Fund 2号」が実施したもので、培養ウナギの日本での流通が可能になった場合には、オイシックス・ラ・大地が商品の共同開発や販売に取り組む計画だ。

日本国内のウナギの供給量は年々減少しており、これに伴ってウナギの価格は上昇している。オイシックス・ラ・大地の取り組みによって、ウナギを気軽に食べられる日は訪れるだろうか。

日本やアジアで事業を展開

Forsea Foodsは、研究開発型のスタートアップで、コスト高となる問題が指摘されている細胞培養で、脂肪と筋肉から成る3次元のマイクロ組織を形成する独自の技術を用いてコストの抑制に成功した。

今後はウナギのほかにも、さまざまな魚種の培養生産に取り組み、日本をはじめアジアでの事業展開を模索していくという。

オイシックス・ラ・大地は今回の出資を機に、Forsea Foodsに対して培養ウナギをはじめとする培養シーフードの流通に関する規制整備のサポートを行う。

水産物の品質と価格の安定に貢献

今回出資したFuture Food Fundは、オイシックス・ラ・大地が2019年に日本の食のスタートアップエコシステム(協調関係)を作るために設立したCVCファンドで、フードイノベーション領域に特化した国内外企業への出資を行っている。

Future Food FundではForsea Foodsの技術によって商業規模での製造が可能になると「水産物の品質と価格の安定、海洋環境などへの負荷軽減など多方面で大きなインパクトがもたらされる」としている。

ウナギは日本国内はもちろん海外でも人気が高まっており、絶滅が危惧されている。日本国内のウナギの供給量は、2000年に約16万トンだったのが、近年は約5万トンにまで減少しており、厳しい状況下にある。

こうした状況を踏まえオイシックス・ラ・大地は、ウナギの資源保護や回復を目的にした取り組みを展開しており、ナスをウナギの蒲焼きに見立てた商品の販売(2021年)や、稚ウナギの効果的な放流手法の研究などを支援する基金への寄付金付きの、ウナギや代替商品の販売(2020年)などを行ってきた。

今回の出資はウナギの資源回復の抜本的な解決につながるだろうか。

文:M&A Online

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