存在感を存分に発揮した大原財閥

重厚なルネサンス風の第一合同銀行倉敷支店

1930年12月に第一合同銀行と山陽銀行の合併で生まれた中国銀行。初代頭取は大原孫三郎。大原美術館、クラボウ、クラレ、中国電力、そして倉敷のまちを育て支えた大原財閥の重鎮である。

地元金融界での大原孫三郎は、父・孝四郎を継いで、中国銀行の前身で、のちに第一合同銀行となる倉敷銀行の頭取になっている。

第一合同銀行の倉敷支店は現在、倉敷美観地区にある大原美術館の北東、倉敷川を渡り路地を抜けた一角に建つ。大原本邸のはす向かい。1922年に竣工したルネサンス風の建築物で、国の登録有形文化財に指定されている。大原孫三郎の依頼を受け、大原美術館本館も手掛けた地元総社市出身の建築家、薬師寺主計が設計した建築物だ。

中国銀行は地元有力銀行を集約して誕生した銀行だけに、その本店・支店にも由緒ある建築物が多く残っている。たとえば、岡山県瀬戸内市、日本のエーゲ海と称される牛窓にある街角ミュゼ。1915年に建てられた洋館で、1980年まで中国銀行牛窓支店として使われていたという。

県内10金融機関、ATMの無料利用を実現

中国銀行は1930年に誕生後、後月銀行、香川銀行(現在の香川銀行とは無関係)、美作勝山銀行、中備銀行を買収し、岡山合同貯蓄銀行、中国信託を合併した。そして最近では、他の地銀と同様に提携戦略を推し進めている。

2008年6月には、岡山県内に本店を置く金融機関のうち、中国銀行、トマト銀行、岡山県下の全信用金庫(おかやま・水島・津山・玉島・備北・吉備・備前日生)、笠岡信用組合の計10金融機関で、相互にATM(現金自動預け払い機)の出金利用手数料が無料で使える「おかやまATMネットサービス」を始めた。

文:M&A Online編集部