2022年1月から3月に出版された「M&A関連本」をすべて紹介します
今年も1月~3月の3カ月間で、40冊以上の書籍やM&Aの特集記事を組んだ雑誌が出版されました。
数あるビジネス書や経済小説の中から、M&A Online編集部がおすすめの1冊をピックアップ。M&Aに関するものはもちろん、日々の仕事術や経済ニュースを読み解く知識として役立つ本を紹介する。
「弊社は買収されました!」 額賀澪 実業之日本社 刊
洗濯は朝にするのが真柴忠臣の日課だった。いつものように、ほのかな花の香りがする花森せっけんを使って洗濯を済ませ、出勤の支度をしている時に、つけっぱなしのテレビから流れてきたのは「無添加石鹸の製造を行う国内メーカー・花森石鹸を、外資系トイレタリーメーカー・ブルーアが買収する方向で協議を進めていることが分かりました」という衝撃のニュースだった。
真柴はお気に入りの花森せっけんを生産している花森石鹸の総務部員。新卒で入社して以来10年以上総務の仕事に携わっている。きつい匂いの洗剤を生産しているブルーアが、ほのかな香りが特徴の花森石鹸を買収する。どうなってしまうのか。不安に包まれた花森石鹸の社内は大騒ぎとなる。

企業買収は契約の成立がゴールではなく、そこがスタートとなる。文化の異なる2社の経営を統合する作業が、この時から始まるからだ。それもDay100と言われ、買収から100日までが重要な期間となる。
真柴は総務部員として、いがみ合う両社の社員らの間に立ち、何とか両社が融合できる道を探ろうと奮闘する。社名変更、給与体系の変更、新会社としての新製品開発、両社の製品を合わせて販売するクロスセル対応、本社移転、人員削減など課題は山積みだ。
両社の融合を急かされる中、花森せっけんの成功にしがみつこうとするベテラン社員、古い体制のままで変化や進歩のない社内の状況が、買収によって一変することを期待する若手社員、頑なに現状維持を叫び続けるOB、激務に倒れてしまう管理職、仕事と子育ての両立に苦悩するシングルマザーらが入り交じって、社内は混乱を極める。そんな中、一筋の光明が。果たして経営統合(PMI)はうまくいくのだろうか。
本作品はフィクション(架空の物語)であり、実在の企業や個人は存在しない。しかし、実際のPMIがこのようなものであるのではないかと納得できる内容に仕上がっている。M&Aを検討している企業の経営者や担当者に、お薦めだ。
近年、M&Aは特別なでき事ではなく、身近な存在になりつつある。一般の社員にとってもPMIの実態を知る良い資料になりそうだ。(2022年3月発売)
文:M&A Online編集部
今年も1月~3月の3カ月間で、40冊以上の書籍やM&Aの特集記事を組んだ雑誌が出版されました。
タイ・バーツの急落をきっかけに発生したアジア金融危機の際に、経営が破綻した韓国第4位の銀行である韓国第一銀行を、米国の投資ファンドが買収した。この交渉過程の一部始終を描いたのが本書だ。
2021年に出版されたM&A関連や事業承継をテーマにした本をすべて紹介します。
武田勝頼、上杉景勝、北条氏政ら戦国武将12人が行った事業承継やブランディング、人事、生存戦略などを、SWOT分析の手法を用いて、現代のビジネスで参考になるようにまとめた。
「事業承継を検討している経営者が法務、税務の観点から最適解を発見できることを目的にまとめられたのが本書。同時に税理士や金融機関、コンサルティング会社の担当者らにも参考になるように仕上げてある。
コロナ禍で出版不況と言われるなかでもM&Aをテーマにした書籍の発刊が相次いでいます。最近出版(2021年7-9月)されたM&A関連本をまとめました。
M&Aで失敗しないための実践的な対応策を啓蒙することを目的に、20人を超えるM&AのプロがM&Aに携わる企業担当者や専門家ら向けに、本格的なM&A実務解説書としてまとめ上げた。
「事業再構築補助金制度」に必要な事業計画書を作成するのに活用できるクロスSWOT分析について解説したのが本書。説得力のある計画書の書き方を実例を交えて紹介している。