数あるビジネス書や経済小説の中から、M&A Online編集部がおすすめの1冊をピックアップ。M&Aに関するものはもちろん、日々の仕事術や経済ニュースを読み解く知識として役立つ本を紹介する。
「事業再構築 クロスSWOT分析で創り出す戦略立案&事業計画作成マニュアル」 嶋田利広ほか4人共著、マネジメント社刊
コロナ禍で中小企業の経営環境が悪化する中、政府は事業再構築を行う中小企業を支援するため「事業再構築補助金制度」を立ち上げた。
同制度は新分野展開や事業転換、業種転換、業態転換などを行い、新規事業の売上高構成比が10%、付加価値額が年率平均3%以上となるなどの条件を満たせば、補助金を支出するというものだ。
だが、この事業再構築ための事業計画書の作成作業は、予想される数字を入れれば済むというような簡単なものではなく、数字の根拠を示し、実現可能な戦略をしっかりと組み立てることが求められるという。

著者は、事業戦略の策定や市場調査などで利用される「クロスSWOT分析」を活用するためのノウハウを蓄積しており「売上高1億円~100億円の中小企業の経営分析と戦略構築には、クロスSWOT分析の手法を活用することが最適で効果的である」と言い切る。
さらに、 著者が用いているのは一般的に知られているSWOT分析ではなく、独自の手法を駆使し、当該企業の強みが明確に見えるように工夫されており、これによって合理的で説得力がある戦略や戦術を作り上げることができると強調する。
数多くのSWOT分析の経験を持つ税理士やコンサルタントのほか、ITを活用した経営支援などに取り組んでいる元SE(システムエンジニア)ら4人が執筆に加わっており、著者が持つノウハウや手法、実例を共有し、さまざまなアイデアや意見を交換し合う中で、本書をまとめ上げた。
10章構成で、事業再構築補助金やクロスSWOT分析、実例などを紹介したうえで、「クロスSWOT分析から中期収支計画への落とし込み」や「中期収支計画からロードマップ・アクションプランへの落とし込み」、さらには「事業計画書オリジナル・フォームへの記載」といった具体的な事業計画書作成のための手順やポイントなどを解説した。
最後の章では「事業再構築補助金・事業計画指導のポイント」をまとめており、企業経営者が事業計画書作成の支援を受ける際の参考になるほか、会計事務所などが事業計画書を作成する際の留意点などがつかめるようになっている。(2021年6月発売)
文:M&A Online編集部
4年前に企画会社を起業した元中堅広告代理店のデザイナー・河西神凪と、共同経営者の松村彩芽の2人の女性が、老舗の和菓子店の事業を譲り受ける過程をマンガで紹介したのが本書。
著者は後継者のいない中小企業の社長が、会社を第三者に売却することによって、自身や家族、社員、取引先などを幸せにする行為を「会社エグジット」と呼び、会社売却が事業承継のベストチョイスであると主張する。
2021年4月から6月の間だけで30冊以上のM&A関連書籍が発売されました。今回も発売日順にご紹介します。
大学准教授の著者が抱いた「中小企業の事業承継を研究するにあたって、規模の問題は無視できないのだろうか」という疑問が研究の出発点で、こうした疑問を解決するための研究の成果をまとめたのが本書だ。
サラリーマン向けに「個人M&A」の詳しい内容と実践方法を解説した。著者は企業経営者として生きていくのは、金銭面だけでなく、生きがいややりがいにもつながるため生涯現役で働ける環境を作るべきだと主張する。
企業価値ゼロの会社を引き継いだ著者が、わずか10年で大手ベアリング会社などに同社を103億円で売却するまでに価値を高めた手法や、心がまえ、ノウハウなどがぎっしりと詰め込まれている。
数あるビジネス書や経済小説の中から、M&A Online編集部がおすすめの1冊をピックアップ。今回は「日米実務の比較でわかる 米国アウトバウンドM&A法務の手引き」を紹介する。
2021年も引き続きM&A関連本の発刊が相次いでいます。1月から3月の間だけで30冊近くの書籍やM&Aの特集記事を組んだ雑誌が発売されました。
今回取り上げるのは江上剛著「再建の神様」(PHP研究所感刊)。物語の舞台は倒産の危機に瀕する会津の温泉旅館。銀行員生活に挫折した春木種生は東北新幹線の車中で、再建請負人を名乗る渋沢栄二と偶然出会う。
コロナ・ショック後の企業価値をどう向上していくかというテーマの下、フリーキャッシュフローの創出や投資の判断、株主への還元、資金調達などについて、具体的な事例を紹介しつつ分かりやすく解説している。
超金融緩和政策に危機感を持つ日銀OBが、日銀と政府の経済政策を批判し、新たな提言を打ち上げる。こうした行為をクーデターと呼び、クーデターに協力する者、クーデターを抑えようとする者たちの攻防を描いた。
米国や欧州でビジネスと投資関連の取材をしてきた米国のジャーナリストが、多くの関係者にインタビューを行い、アクティビスト(物言う株主)と企業との熾烈な攻防戦に光を当てたのが本書。