実用・カジュアル衣料大手のしまむらがついにM&Aの“封印”を解いた。売上高7000億円を超え、国内におよそ2300店舗を展開する一大チェーンに発展を遂げた同社だが、実は70年以上に及ぶ業歴(1953年に創業)の中で、本格的な買収は手つかずのままだった。
HOYAのM&A戦略が転換点を迎えている。M&Aによる事業拡張と事業の選択と集中を並行してきたHOYAは今後、社内の事業資産を生かしたオーガニック成長にも力を注ぐ。買収を成長の柱に据えた約20年を経て、次の成長エンジンをどう生み出すのか。
コマツがM&Aを通じて、景気変動に強い事業構造づくりを進めている。主力の建設機械や鉱山機械は新車需要の変動が大きく、収益がその影響を受けやすいことが背景にある。
紙商社最大手のKPPグループホールディングスが国内外でM&Aのアクセルを踏み込んだままだ。その数は2022年の持ち株会社制移行後、30件近い。デジタル化の進展で紙需要が縮小する中、事業ポートフォリオ転換を旗印にM&Aを重ねてきた。
GMOインターネットのM&A戦略が変わりつつある。最近は新たに生成AI(人工知能)や機械学習、GPUクラウドへの投資も進めており、M&Aを「規模を拡大する手段」から「既存資産と組み合わせ、成長分野に経営資源を集中する手段」へと変化している。
有機EL材料などを手がける保土谷化学工業のM&Aを活用した成長戦略が、再び動き始めた。有機EL材料事業をグループの収益をけん引する柱に育てたものの、これに続く新たな収益の柱の確立が遅れ、事業ポートフォリオが硬直化したとの反省が背景にある。
建設機械メーカーの加藤製作所が中国からの撤退など事業構造改革に区切りをつけ、反転モードに入ろうとしている。海外事業の再構築に向けて今年4月、インドでの合弁会社が始動した。欧州、米国では販路拡大を目的にM&Aを含む戦略投資の検討を進める方針だ。
トーカイはM&Aを通じ介護用品レンタルなどのシルバー事業を全国展開してきた。2010年代には福祉用具貸与・販売事業の小規模な買収・事業取得を積み重ね、近年はリハビリデイサービスやドラッグストアなど周辺領域にも対象を広げている。今後の展開は?
ベルシステム24ホールディングスは、前中期経営計画でM&Aなどの事業投資が想定を下回り、業績目標も未達となったことを踏まえ、現中期経営計画でM&A・事業投資を加速する。
ウィルグループは国内では建設・医療・福祉領域、海外では主にアジア・オセアニア圏の航空やIT領域などの特定の業界に注力し、一大グループへと発展した。創業から同社の歩みとM&A戦略をたどる。
サンフロンティア不動産は都心部における中古オフィスビルの再生事業を中核に据え、貸貸ビル、売買・賃貸仲介、ホテル・観光など多角的に事業を展開する。昨年、節目の売上高1000億円を達成したが、その原動力の一つが積極的なM&Aだ。
自動車用スパークプラグで世界大手の日本特殊陶業(Niterra)は、M&Aを通じて半導体、医療、高機能材料などへ事業領域を広げてきた。さらに近年は取得価額が1000億円を超える大型案件に乗り出している。現時点での業績への貢献と今後の展開は?
神奈川県を中心に、東京都内などでもバスやタクシーなどを展運営する神奈川中央交通が、不動産関連領域のM&Aを活発化させている。長期ビジョンでは事業ポートフォリオの再構築を掲げ、現在の中期経営計画で不動産関連領域を重点課題の一つに位置付けた。
モスフードサービスはハンバーガー店「モスバーガー」を国内に1300店超、海外でも台湾を中心に約300店舗を展開する。米国発祥の「マクドナルド」との開きは大きいものの、国内2位の座を確固とする。その「モスバーガー」が新たな外食業態の取り込みに動いた。
愛媛最大の地方銀行グループ、いよぎんホールディングスが、第二地銀の愛媛銀行との経営統合で基本合意した。2027年4月をめどに地域金融力の強化を目指す。両行はブランドを維持したまま、経営資源を共有する。今回の再編はゴールなのか、それとも…
丸善CHIホールディングスは、M&A戦略を見直した。M&Aによって幅広い成長領域への参入を目指す従来の方針を改め、既存事業との相乗効果が見込める企業の買収を重視することにした。
トレジャー・ファクトリーはリユース業界の“成長株”として注目される存在だ。幅広いジャンルの商品を扱う総合リユースを軸に、衣料、スポーツ・アウトドアなど10を超える専門業態を展開。この10年で売上高は4倍に拡大し、500億円突破を目前とする。
メニコンは日本を代表するコンタクトレンズメーカーの1社だ。しかし、世界では巨大企業が立ちはだかる。メニコンが持続的に成長するには、世界大手と同じ土俵で規模を競うだけでは難しい。生き残るためには「規模拡大」のM&Aに頼ってはダメなのだ。
テレビ朝日ホールディングス(HD)が6年ぶりにM&Aに動いた。新日本プロレスリング(東京都中野区)の子会社化を発表した放送事業を取り巻く環境が大きく変化する中、コンテンツ・IP(知的財産)領域のビジネス拡大が狙いだ。。
三井化学は、日本を代表する総合化学メーカー。しかし、現在は「グローバルスペシャリティカンパニー」への転換を掲げ、事業ポートフォリオの大規模な組み替えを進めている。同社の「成長分野への資源集中」と「非中核事業の整理」を支えているのがM&Aだ。
廃棄物処理大手の大栄環境が2026年5月に、2028年3月期を最終年とする中期経営計画を見直し、2028年3月期までのM&A投資枠を従来の100億円+αから550億円+αへ5倍超に拡大した。
スポーツ用品販売大手のゼビオホールディングス(HD)が5月半ば、実に13年ぶりとなる海外M&Aを発表した。手詰まり感が見え隠れする海外事業の再構築に向けた第一歩となるのか。
イルグルムは、日本のデジタルマーケティング業界の変化をそのまま映し出してきた企業だ。創業時は広告効果測定ツールを主力としていた。しかし、現在では「AI統合型コマース企業」への進化を目指している。その変化を支えてきたのが、一連のM&A戦略だ。
老舗繊維商社の蝶理は、海外市場を成長の中心に据え、事業領域を拡大する。世界的な生産・調達網の重要拠点である中国・ASEAN(東南アジア諸国連合)を基点に、海外から海外へのビジネスを強化し、数値目標の達成を目指す。
太平洋セメント<5233>(東京都港区)の歴史は、1875(明治8)年設立の日本初の官営模範工場、深川セメント製造所に遡る。1883(明治16)年に浅野総一郎氏に払い下げられ、「日本セメント株式会社」(旧浅野セメント)が始動。他方、1881(明治14)年にセメント製造会社(小野田セメントの前身)が創立。戦後の高度経済成長期にセメント需要が拡大すると、1994(平成6)年に秩父セメントと小野田セメントの合併で「秩父小野田株式会社」を設立する。その4年後、同社(秩父小野田)と日本セメントが合併して誕生したのが「太平洋セメント株式会社」だ。