公開日付:2017.06.28
6月26日、東京地裁に民事再生法の適用を申請したタカタ(株)(TSR企業コード:295877413、東京都)。同社の債権者のトップにいきなりアメリカ合衆国の名前が上がったことが話題になっている。
タカタの「再生手続開始申立書」(以下、申立書)によると、債権者のトップはアメリカ合衆国。債権額は415億6932万円となっている。次いで、債権額が大きいのはトヨタ自動車(株)(TSR企業コード:400086778、愛知県)の266億2723万円だ。申立書の債権額には、各自動車メーカーが負担しているリコール費用は基本的に含まれていない。
関係筋は、「アメリカ合衆国が最大の債権者になるとは思っていなかった。これが一般債権者への弁済に影響を与えないか心配だ」と懸念を示している。
タカタは2017年1月13日(米国現地時間)、以下の3点についてアメリカ司法省と合意している。
(1)自動車メーカーに対する試験データの報告不備について罰金2500万ドルを支払う
(2)インフレーターの被害者への補償基金へ1億2500万ドルを拠出する
(3)自動車メーカーへの補償基金へ8億5000万ドルを拠出する
タカタの担当者によると、こうした罰金等の支払い先はアメリカ司法省だ。申立書では、罰金2500万ドルと被害者への補償基金1億2500万ドルは支払い済みだが、8億5000万ドルは履行期限が2018年2月27日になっており、民事再生法の申請時点では全額が履行されず残っている。
タカタでは、3つの賠償金と補償基金への拠出金の総額は、タカタとアメリカ現地法人であるTK HOLDINGS INC.(ミシガン州、以下TKH)でほぼ折半という。このため、タカタが履行すべき金額415億円がアメリカの債権として申立書に記載されたことになる。
すでに履行されている罰金2500万ドルはタカタが、また、被害者への補償基金1億2500万ドルはTKHが支払っている。
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