売上高ランキングのトップはアルペン(名古屋市中区)で、売上高は2,165億3,100万円だった。スキー用品専門店からスタートし、総合スポーツ店「SPORTS DEPO」、ゴルフ専門店「GOLF5」など国内外に約440店舗を展開する。2位のゼビオ(郡山市)は695億1,200万円で、単体ベースの売上高はトップのアルペンの3分の1にとどまる。ただし、売上高5位のヴィクトリア(売上高339億6,500万円)、6位ゴルフパートナー(同226億100万円)などとゼビオホールディングス(東証1部)の子会社としてゼビオグループを形成、同グループの連結売上高は2,213億9,100万円(2016年3月期)となり、トップのアルペンの単体売上高を上回る。スポーツ用品小売業界ではアルペンとゼビオグループが売上高では圧倒的な2強時代に入っている。3位のメガスポーツは小売大手イオンの出資を受け、総合スポーツ店「スポーツオーソリティ」を展開している。
トップ10のうち、上位は郊外型ショッピングモールに大型店舗を全国展開する大手企業が並んだ。一方、下位は全国展開でもゴルフ、釣り、アウトドアなど専門分野で存在感を発揮する企業が多い。
トップ10社の最新決算の売上高合計は5,399億4,200万円で、全体(1兆38億9,000万円)の約5割(53.7%)を占めた。知名度や集客力、スケールメリットによる価格競争力に勝る大手企業の市場占有率は高い。また、売上高の前期比較ができないゼビオを除く上位20社の売上高合計は、前期比2.7%増で、全体(前期比2.3%増)を0.4ポイント上回った。大手企業の業績好調が業界の売上拡大を牽引しているが、反面、大手による市場の寡占化が進んでいる結果と捉えることもできる。
近年、同業同士や異業種によるM&Aが加速している介護業界。業界の経営をめぐる最新の動向、M&Aの実態について、高齢者住宅新聞社の網谷敏数社長に伺う、第1回目。