「太陽光関連事業者」の倒産状況

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負債額別 1億円以上が前年比2.6倍

 負債額別では、1億円以上5億円未満が最多で14件(構成比45.1%)だった。次いで、1千万円以上5千万円未満が7件(同22.5%)、5千万円以上1億円未満が6件(同19.3%)と続く。

 2016年上半期に発生したすべての企業倒産4,273件では、1千万円以上5千万円未満が最も多く構成比で53.6%(2,291件)を占めた。太陽光関連事業者の倒産は、設備等への先行投資もあるため全業種よりも負債規模では大型化しやすい傾向にある。

 2016年上半期の負債総額は、大型倒産となった日本ロジテック(協)(TSR企業コード:298943107、法人番号:6010005012356、東京都、負債総額約120億円)が押し上げ、176億3,200万円と膨らんだ。

原因別 「事業上の失敗」が全業種平均よりも高水準

 原因別では、「販売不振」が最も多く16件(構成比51.6%)と半数を占めた。次いで、「事業上の失敗」7件(同22.5%)、「運転資金の欠乏」と「既往のシワ寄せ」各2件(同6.4%)と続く。

 2016年上半期に発生したすべての企業倒産4,273件では、「事業上の失敗」の構成比は4.9%(211件)で、これと比較すると太陽光関連事業者の「事業上の失敗」が突出している。これは注目市場として規模拡大が見込まれ、一部企業が実現性を欠いた安易な事業計画で参入した結果、業績の見込み違いから倒産するケースが多いことを示している。

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