県内トップバンクの座を隣県のトップバンクに奪われ続けているかに見える鳥取銀行。その経営基盤は他の地銀と同様に決して楽観できるものではない。特に最近は、どの地銀も再編の荒波にさらされ、戦々恐々としている。
そこで、これまで地元重視で基盤の再構築に取り組んできた鳥取銀行が、最近になって再編の大鉈を振るった。2018年、鳥取県日南町にある同行唯一の支店(生山支店)について、ATM機を残して撤退する方針を打ち出したのだ...
群馬県を代表する銀行は、前橋市に本店を置く群馬銀行である。その創業は1932年、群馬大同銀行の設立とされている。昭和期に入ってからの創業は、比較的新しい銀行のような印象を受ける。だが、その「大同」では前橋・高崎の激しい攻防が繰り広げられた。
福島のウォール街。その通りには1899年、東北地方で最初に開設された日銀福島支店がある。福島県のトップ地銀・東邦銀行もその一角に本店を構えている。「国策によって生まれた」銀行だが、県内トップバンクとして独自色を強めた取り組みも行っている。
“ご当地銀行”の合従連衡史の5回目は、岩手県。岩手県には“盛岡のウオール街”と呼ばれる中ノ橋通がある。岩手銀行赤レンガ館、もりおか啄木・賢治青春館、盛岡信用金庫本店。盛岡の中心街、通りに並ぶ往時の銀行建築群から地方金融史をたどっていく。