フィデリティの投資姿勢が前向きに 大量保有報告書から見えてきた
フィデリティ投信の日本株への投資姿勢が前向きに変わってきたようだ。2018年の大量保有報告書の提出状況を見ると、前年同期よりも積極的な姿勢が垣間見える。
スルガ銀行は仮想通貨技術の一つであるブロックチェーンを用いた携帯電話用のアプリケーション「Money Tap(マネータップ)」を用いた送金サービスを近く始める。
365日24時間いつでも安全で即時に送金ができるシステムで、送金手数料が大幅に安くなるなどのメリットがある。
日銀のマイナス金利政策の影響で、銀行経営は厳しい環境下にある。このため銀行業界に低コストで処理ができるブロックチェーンや仮想通貨を用いたシステムを導入する動きが活発化しつつある。
プラチナ・インベストメント・マネジメント・リミテッドは、こうした新しい動きにいち早く対応しようとしているスルガ銀行の将来に可能性を見い出しているのかも知れない。
現在スルガ銀行株の3社合計の保有割合は8.94%で、ベイリー・ギフォード・アンド・カンパニーがスルガ銀行株を手放した9月5日の前日の16.14%から大きく下がっている。
今後、プラチナ・インベストメント・マネジメント・リミテッドはさらに買い増すのか、それとも見切りをつけて売却するのか。また他の投資運用会社はどのような行動にでるのか。スルガ銀行の今後の動きとともに目が離せない。
スルガ銀行の地元静岡県にはスルガ銀行のほかに静岡銀行、清水銀行、静岡中央銀行の合わせて4行の地方銀行がある。
公正取引委員会は2018年8月にふくおかフィナンシャルグループと十八銀行の経営統合を認めた。それまで公正取引委員会は十八銀行の地盤である長崎県内での市場独占率が高くなることを理由に、統合の差し止め命令を発令していたが、両行が市場占有率を引き下げる対応を取ったことで、一転統合を認めることになった。
スルガ銀行は第三者委員会の調査結果が公表された9月7日に、「2018年6月末時点において、単体自己資本比率は12.14%であり十分な健全性を有している」とのコメントを発表した。
今回の不正融資によって、スルガ銀行がすぐに経営難に陥ることはなさそうだ。だが今後の業績推移や将来見通しなどによっては、静岡県でも地銀同士の統合やM&Aが浮上するきっかけになるかも知れない。
文:M&A Online編集部
フィデリティ投信の日本株への投資姿勢が前向きに変わってきたようだ。2018年の大量保有報告書の提出状況を見ると、前年同期よりも積極的な姿勢が垣間見える。
中期経営計画の発表などと併せてM&Aの投資枠を設ける企業が増えている。社内外に向けて「M&Aに積極的に取り組む企業」をアピールする狙いがあるとみられるが、効果はいかほどのものだろうか。