今年初のゴルフ場倒産 若者を中心にゴルファーは増えてはいるが…

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写真はイメージです

今年初となるゴルフ場の倒産が発生した。東京商工リサーチ(大型倒産=原則負債総額30億円以上と、注目企業の倒産情報)によると、秋葉ゴルフ倶楽部(愛知県新城市)と関連5社は2022年8月9日に、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。

ゴルフ場の倒産は、2019 年に4件、2020年に4件と続き、2021年は関ケ原カントリークラブ(岐阜県大垣市)、高松グランドカントリー(香川県三木町)、東京ベイサイドリゾート(千葉県君津市)の3件が発生していた。

コロナ禍の中、感染リスクの低いスポーツとしてゴルフに注目が集まり、若い層や女性のゴルファーが増えていると言われており、全国で146のゴルフ場を運営するパシフィックゴルフマネージメント(PGM、東京都台東区)では、売上高、来場者数はともに前年度実績を上回る状況で推移している。2022年のゴルフ場倒産はどのように推移するだろうか。

コロナ禍で業績が悪化

秋葉ゴルフ倶楽部は秋葉ゴルフ倶楽部(愛知県新城市)、茶臼山ゴルフ倶楽部(長野県売木村)、ブナの嶺ゴルフ倶楽部(同)の3カ所のゴルフ場を運営していた。

設備投資やコース維持の負担が重かったところに、新型コロナウイルス感染拡大による影響が重なったことから、分割で支払っていた預託金の返還が難しくなり、今回の措置になったという。

昨年の3件はいずれも、新型コロナウイルス感染拡大の影響から業績が落ち込んだことが要因となっており、今後もコロナ禍の影響は少なからず発生するものと思われる。

大手は堅調だが、倒産の推移は

ただ、PGMの売上高や来場者数を見ると、回復傾向がうかがわれる。2020年(2020年4月~2021年3月)はコロナ禍の影響で、売上高は前年度比90.3%、来場者数は96.9%と前年を下回っていたが、2021年(2021年4月~2022年3月)は売上高が同114.6%、来場者数は110.5%と前年実績を上回った。

2022年(2022年4月~7月)も売上高、来場者数ともに前年度実績を上回っている。1月から7月までの数字を見ても、2月に前年実績を割り込んだものの、7カ月中6カ月は前年実績を超えた。

ゴルフ場運営大手のアコーディア・ゴルフ(東京都品川区)も2022年9月に「鹿児島ガーデンゴルフ倶楽部 松元コース」(鹿児島市)を、コンクリート二次製品メーカーのインフラテック(鹿児島市)から取得するなど、拡大戦略を進めている。

大手の動向は堅調に見えるが、果たして倒産の推移はいかに。

【PGMの売上高と来場者数の推移】2020年度、2021年度は当年4月~翌年3月、2022年度は当年4月~7月

2020年度 2021年度 2022年度
売上高(前年度比) 90.3% 114.6% 107.5%
来場者数(前年度比) 96.9% 110.5% 102.9%


【PGMの2022年1月~7月の売上高と来場者数の推移】

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月
売上高(前年度比) 113.4% 92.1% 108.7% 103.9% 109.4% 112.7% 104.1%
来場者数(前年度比) 111.2% 89.0% 103.4% 100.7% 105.1% 103.0% 102.6%


文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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