コロナが引き金を引いた若者の「結婚式ばなれ」で業界は大激震!

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もはや「盛大な結婚式が当たり前」の時代ではない(写真はイメージ)

ブライダル業界でビジネスモデルの一新が必要に

一般に婚姻前のカップルは結婚式に費用をかけたがるが、入籍を先行して新生活を始めたカップルは「結婚式にお金をかけるよりも、今後の生活の足しにしたい」との意識が強く働くため、先延ばししていた式を挙げる場合も規模を抑えるケースが目立つ。

3月には海外ウェディングの火付け役となった上場企業のワタベウェディングが、コロナ禍による経営不振から私的整理の一種である事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)を申請、受理された。その他にも多くのブライダル事業者が経営破綻に追い込まれている

最近では10月に沖縄県糸満市の結婚式場「サムシング・フォー西崎」を運営する運営会社のナカダが、新型コロナの影響で昨年4月から9か月にわたって披露宴の受注がなく、沖縄県の結婚式場としては初めてコロナ倒産した。同社はピーク時には年間200件以上の披露宴が開かれ、売上高は7億2000万円に達したという。地元で人気の結婚式場も、コロナ禍には勝てなかった。

問題はコロナ後にブライダル需要が復活するかどうかだ。コロナ禍で挙式を見送った兄弟姉妹や職場の先輩、友人たちから「そのお金を結婚後の生活に使った方が有用」とのアドバイスを受ければ、結婚式の見送りや簡素化が進むだろう。

日本の1人あたり所得の伸び悩みは長期化しており、かつてのような挙式費用の「親頼み」も厳しい状況だ。「親も子も経済的に苦しい」中で、結婚式のあり方が問われている。

葬儀ではコロナ禍で「家族葬」が当たり前になったように、結婚式も「家族婚」が常識になるかもしれない。ブライダル事業者が生き残るためには、「みすぼらしくない挙式のダウンサイジング」へビジネスプランを一新する必要があるだろう。

文:M&A Online編集部

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