元新聞記者に聞く「文章力がアップする」おすすめ本3選
「あなたの文章力、それで大丈夫ですか?」初心者ライターに物書きのプロである元新聞記者がおすすめする本がコレだ!
ハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」で好評の「ブックツリー」は、本の専門家たちが私たちの“関心・興味”や“読んでなりたい気分”などに沿って、独自の切り口で自由におすすめの本を紹介する企画です。 そんな数あるブックツリーの中から、ビジネスパーソン向けのものを編集部が厳選! 教養や自己啓発、ビジネスの実践に役立つものをピックアップしてお届けします。
ブックキュレーター:honto書店員 高橋
ここ数年、池井戸潤氏の小説「半沢直樹シリーズ」や「下町ロケットシリーズ」の実写化・ヒットもあり、脚光を浴びている銀行の世界。2016年はイトマン事件の裏側を赤裸々に語った元当事者による『住友銀行秘史』が異例の売れ行きを見せました。銀行業界に身を置かない者としては日々お世話になりつつも謎に満ちた銀行という存在。単なるお金を管理するいち企業ではない銀行の姿を描いたノンフィクションをご紹介します。
2016年に発売されるや否や話題を呼び、あっという間に書籍ランキングの上位に上り詰めたノンフィクション。自分自身はバブル期を知らない世代なので「イトマン事件」と言われてもピンとこない部分もあるのですが、当事者が当時の手帳をもとに時系列で実名を出しながら事実を述べる内容ですので、臨場感があり、ノンフィクションというよりはまるで小説のようです。
『住友銀行秘史』とあわせて読んでいただきたい、同じく当事者による一冊。イトマン事件を別の側面から見るだけでなく、戦後日本経済の流れを学ぶ上でも欠かせない一冊です。
日経コンピュータ編集部が大規模な金融システム障害の原因を探る一冊ということで、システム面の考察も多いですが、何より注目したいのは別々の企業が合併したことにより起きる企業文化の違いを原因とする数々の行き違い。企業合併・買収により引き起こされた悲劇という意味でも興味深い内容です。
バブル期の狂乱と日本の裏社会の中で銀行はどのような役割を果たしていたのか、実名や実在する社名、地名を挙げ、暴かれる大手銀行と裏社会の取引。衝撃的な一冊です。
日本の大手銀行というとまず思い浮かぶのは旧財閥系の銀行。そもそも財閥とはどのように成立して、今の世でも強固な企業集団として存在し続けているのか。財閥そのものの歴史を知ることで、財閥系銀行の強みが見えてきます。
ブックキュレーター:honto書店員 高橋
大学で日本史を専攻。卒業後、新卒で丸善(株)に入社し、丸の内本店の医学書売り場書店員として2年間ほど手作りPOPで専門書と読者の距離を縮めることに心血を注ぐ。その後、本部にて採用・教育など人事畑を歩んだ後、「honto」の立ち上げに参画をきっかけにネットの書店員として本の売り場にカムバック。そんなわけで古文書、医学書、人事関連書籍への愛着を強く持つ。人をつなぐ「本」と「酒?」をこよなく愛する30代女子。
※本記事はhonto「ブックツリー」より転載
「あなたの文章力、それで大丈夫ですか?」初心者ライターに物書きのプロである元新聞記者がおすすめする本がコレだ!