ハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」で好評の「ブックツリー」は、本の専門家たちが私たちの“関心・興味”や“読んでなりたい気分”などに沿って、独自の切り口で自由におすすめの本を紹介する企画です。 そんな数あるブックツリーの中から、ビジネスパーソン向けのものを編集部が厳選! 教養や自己啓発、ビジネスの実践に役立つものをピックアップしてお届けします。
ブックキュレーター:大湾秀雄
働き方改革や女性活躍支援などの一環で、人事部門でもデータをもちいて数値目標を定めたり、問題解決のために活用することが求められています。人事を科学的に解明する力をつけるための良書を紹介します。
働き方改革や女性活躍支援など課題解決のため、人事分野でのデータ活用の必要性は高まるばかり。本書では日本企業の実情などを盛り込みながら、具体的なデータ分析を手ほどきします。「HRテック」など流行語にいきなり飛びつく前に、まずは基本を身につけましょう。
データ分析のために必要な計量経済学の入門書です。とてもわかりやすく書かれていて、かつ、人事施策の評価のために必要な、因果推論を目的とした基本的推計方法も網羅している点で画期的です。
因果関係を明らかにする思考法を身につけるのに格好の入門書です。分析事例がふんだんに盛り込まれていて、通勤途中や、ちょっとした隙間時間にも気軽に読み進めることができます。
日本企業におけるワーク・ライフ・バランスの実情、女性活躍支援のために必要な施策や仕事への取組み方がコンパクトにまとめられています。時間には制約があることを前提とした「働き方改革」の必要性が理解できます。
驚くべきことに、日本は経済活動面で見ると、男女不平等度が世界の最低ランクにあります。本書は、女性の高学歴化や社会進出が進んでも、かえって不平等が拡大するパラドックスを解明。「統計的差別」の問題も深く理解できます。
かつてない人手不足の時代と言われます。自社にとって魅力的な求職者にエントリーしてもらい、必要な人材をいかにふるい分けるか、企業にとっていまや死活問題です。本書では効果的な採用方法を豊富な具体例で紹介します。
人事経済学の創始者であるスタンフォード大学ラジアー教授が、実務家向けに書き下ろした教科書です。人的資本、年功賃金、離職といったトピックについて体系的な知識を知ることができます。
ブックキュレーター:大湾秀雄
東京大学社会科学研究所教授。1964年生まれ。東京大学理学部卒業後、野村総合研究所勤務を経て留学。コロンビア大学経済学修士、スタンフォード大学経営大学院博士。ワシントン大学助教授、青山学院大学教授などを経て、2010年より現職。専門は、人事経済学、組織経済学、および労働経済学。
※本記事はhonto「ブックツリー」より転載