元マッキンゼートップコンサル山梨広一が選書「戦略的思考を学ぶため」の本

※この記事は公開から1年以上経っています。
alt
※画像はイメージです

ハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」で好評の「ブックツリー」は、本の専門家たちが私たちの“関心・興味”や“読んでなりたい気分”などに沿って、独自の切り口で自由におすすめの本を紹介する企画です。 そんな数あるブックツリーの中から、ビジネスパーソン向けのものを編集部が厳選! 教養や自己啓発、ビジネスの実践に役立つものをピックアップしてお届けします。

“戦略的思考を学ぶために”

ブックキュレーター:山梨広一

戦略的思考を効果的に実践するためには、戦略の基本の理解、戦略的思考法の修得、思考法を支える手法の学習、戦略が対峙する経営環境の認識が求められます。これらのエッセンスについて異なる時代背景で書かれた各著を通じて、「戦略論の旅」を楽しむこともできると思います。

シンプルな戦略 戦い方のレベルを上げる実践アプローチ

シンプルな戦略

マッキンゼーでの25年間のコンサルタント生活において、先輩から学び、自分で実践し、後輩に教えてきたものをまとめました。まだまだシンプルに昇華し切れていない部分もありますが、実際に使ってきた戦略立案方法を紹介しています。


創造する経営者 (ドラッカー名著集)

ドラッカー名著集6 創造する経営者

「本書は今日『事業戦略』と呼ばれているものについての世界で最初の本である」で始まるまえがきと「Managing for Results」という本書の英文タイトルがすべてを言い表している事業戦略論の原点です。まず、基本の基本を確かめてください。


戦略プロフェッショナル シェア逆転の企業変革ドラマ

戦略プロフェッショナル シェア逆転の企業変革ドラマ

経営コンサルタントの大先輩が書かれた実話形式の名著です。多種多様な経営ツールや戦略手法の辞典であり、それらが企業経営のさまざまな場面で提示されているので、どれをどのような場面でどう使うべきかというハウツーまで分かりやすくなっています。


企業参謀 戦略的思考とはなにか 新装版

新装版企業参謀

企業がさまざまな戦略を立案する際のアプローチ、その中で活用するフレームワークや分析手法を具体的かつ体系的に学ぶことが出来ます。製品・市場戦略などの章では、定量的分析が非常に幅広い課題に対して可能かつ効果的であることを証明してくれます。


日本の競争戦略

日本の競争戦略

本書を執筆されている時期の竹内先生とボストンでミーティングさせて頂いたことを思い出す、私にとって懐かしい本です。日本の産業政策と日本企業の事業発展・衰退の歴史を理解するとともに、ポーターの競争戦略の信念と要諦を学ぶことができます。


ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する 新版

[新版]ブルー・オーシャン戦略

革新的な新規事業の創造を目指す戦略の策定・遂行手法を包括的かつ実証的に提起しています。伝統的な競争戦略と対比する形で描かれていますが、両者の共通部分を読み取ることで、戦略論の神髄に触れることもできるでしょう。


資本主義に希望はある

資本主義に希望はある

戦略論や戦略思考の本ではありませんが、企業が戦略を策定・実行するうえで不可欠である経営環境の理解という面から、お薦めする1冊としました。同時に、この深遠なテーマに対する課題発見と課題解決のアプローチは、戦略的思考の素晴らしい教科書にもなっています。


ブックキュレーター:山梨広一

1954年東京生まれ。東京大学経済学部卒業、スタンフォード大学経営大学院(経営学修士)修了。富士写真フイルムを経て、90年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。小売業、消費財メーカーおよびその他業界の企業の戦略構築や組織変革、マーケティング、オペレーション改革など、マッキンゼー日本支社において最も豊富なコンサルティング経験を有する。マッキンゼー退社後、現在はイオン株式会社特別顧問。

※本記事はhonto「ブックツリー」より転載

NEXT STORY

アクセスランキング

【総合】よく読まれている記事ベスト5