ハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」で好評の「ブックツリー」は、本の専門家たちが私たちの“関心・興味”や“読んでなりたい気分”などに沿って、独自の切り口で自由におすすめの本を紹介する企画です。 そんな数あるブックツリーの中から、ビジネスパーソン向けのものを編集部が厳選! 教養や自己啓発、ビジネスの実践に役立つものをピックアップしてお届けします。
ブックキュレーター:田中靖浩
何ごとにも真面目な日本人に足りないものそれは「奇襲」です。いつもの「正攻法」に加え、お客さんや部下に「あっと驚く」奇襲を仕掛けてみましょう。きっと笑顔が生まれ、職場が明るくなります。そんな奇襲のヒントになる書籍をセレクトしてみました。
《奇襲を生む風土》日本人の愛好するPDCAは正攻法向き。では奇襲向きなのは?米軍が新たに採用した機動戦の枠組みと、そこで用いられたOODA(ウーダ)を解説した1冊。PDCAクルクル教信者へ向け「計画と戦わず、敵と戦え」と、臨機応変のススメ。
《顧客への奇襲》行動経済学は奇襲に欠かせない心理学のヒントが満載。しかし話題のリチャード・セイラー氏(2017年ノーベル経済学賞受賞)の著作をはじめ難解な書籍が多い。本書は読みやすい「常識を疑う」ビジネス心理学の入門書としてビジネスパースンにオススメ。
《顧客への奇襲》スゴ腕トップセールスの考え方・売り方を知ることができる1冊。昨今、営業の仕事も「こうすれば売れる」具体的な方程式で語られることが増えた。しかし、本当のプロは正攻法だけでなく、凡人には想像もできない「奇襲」を用いているのです!
《奇襲を生む風土》ルールは守るがイノベーションが起こせない日本企業。硬直化した組織を甦らせるには何が必要なのだろう?そんな疑問に答えてくれるのがこの1冊。お堅い米軍へのコンサルティング経験を元に「組織はキチッとしすぎてはいけない」との教え。ハッとします。
《敵を知る》グローバル、ダイバーシティ、LGBT・・・どれも大切だけど、その前に知っておきたい「男と女」。わかり合えないこの2つの生き物についてAI(人工知能)に詳しい黒川先生がコミュニケションのコツを伝授。男女間の奇襲を繰り出すには必須の1冊。
《敵を知る》「もともと会社は軍隊型組織である」。本書は「知らぬうちに地雷を踏む」あるいは「よかれと思った行動が裏目にでる」女性たちに向け、組織での正しい振る舞いかたをアドバイスする1冊。大企業の女性はこれを読むだけで、かなりのトラブルが減ります。
ブックキュレーター:田中靖浩
田中公認会計士事務所所長、東京都立産業技術大学院大学客員教授。外資系コンサルティング会社を経て独立開業。コンサルティング、講演、執筆といった堅めの仕事から、落語家・講談師との共演活動まで幅広く活動中。会計をベースに行動経済学、孫子の兵法の知見などを加えつつ「楽しく儲かるマネジメント」を模索中。
※本記事はhonto「ブックツリー」より転載