経営学者・野中郁次郎が選書!組織人としての「生き方」を学ぶ本

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ハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」で好評の「ブックツリー」は、本の専門家たちが私たちの“関心・興味”や“読んでなりたい気分”などに沿って、独自の切り口で自由におすすめの本を紹介する企画です。 そんな数あるブックツリーの中から、ビジネスパーソン向けのものを編集部が厳選! 教養や自己啓発、ビジネスの実践に役立つものをピックアップしてお届けします。

“組織人としての善き「生き方」を識る”

ブックキュレーター:野中郁次郎

組織論は、戦略とリーダーシップの総合と実践にその核心があります。個人の知識を組織的に共有し、より高次の知識を創造するダイナミックな知識経営がこれまでの日本企業の競争力を培ってきました。組織人として、心身と環境の相互作用の中で生み出される実践知、善き「生き方」を身につけてほしいと思います。

ニコマコス倫理学 上 (ワイド版岩波文庫)

ニコマコス倫理学 上

アリストテレスは彼の師プラトンと並ぶ西洋の知の原点です。演繹的・理念的なプラトンに対しアリストテレスは帰納的・実践的で、知識創造経営を推進するフロネシスという実践的な知恵の起源でもあります。人としての「生き方」を探るためにも、手に取ってほしい古典です。


第二次大戦回顧録抄

第二次大戦回顧録抄

ナチス・ドイツとの5年に及ぶ戦いに戦争指導者としてどう臨みどう対応したかを描いた名著の要約版です。本書でノーベル文学賞を受賞したチャーチルの理想主義と実践主義を総合する政治家としてのあり方と教養が実感できる歴史物語です。



知識創造企業

知識創造企業

我々は本書で日本企業のイノベーションの源泉として「暗黙知」と「形式知」の相互変換による新たな知識創造プロセスを提示し、知識社会の到来に向けた経営理論を日本から初めて発信しました。知識経営の古典といえる教科書です。


史上最大の決断 「ノルマンディー上陸作戦」を成功に導いた賢慮のリーダーシップ

史上最大の決断

第2次世界大戦における空前絶後の敵前上陸戦を成功裏に導いた最高司令官アイゼンハワー。のちに合衆国大統領になる「偉大なる凡人」が、国家の戦略と現場の戦術の間で悩みながら巨大な組織を動かしていったリーダーシップの実践の物語です。



単純な脳、複雑な「私」 または、自分を使い回しながら進化した脳をめぐる4つの講義

単純な脳、複雑な「私」 または、自分を使い回しながら進化した脳をめぐる4つの講義

著者は日本における脳科学の若手研究者の一人で、最新の脳科学に基づき、脳と身体を分離する従来の考え方を否定し、心は脳と身体と世界の関係性から創発すると提唱しています。知識創造理論に脳科学的な知見を提示してくれます。


ブックキュレーター:野中郁次郎

1935年東京生まれ。一橋大学名誉教授。知識創造経営(ナレッジマネジメント)理論の生みの親。2008年5月米ウォール・ストリート・ジャーナル紙「最も影響力あるビジネス思想家トップ20」でアジアからただ一人選ばれた。2002年紫綬褒章、2010年瑞宝中綬章受章。元組織学会会長。早稲田大学卒。カリフォルニア大学経営大学院バークレー校にてPh.Dを取得。

※本記事はhonto「ブックツリー」より転載

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