2021年4月から6月に出版された「M&A関連本」をすべて紹介します
2021年4月から6月の間だけで30冊以上のM&A関連書籍が発売されました。今回も発売日順にご紹介します。
数あるビジネス書や経済小説の中から、M&A Online編集部がおすすめの1冊をピックアップ。M&Aに関するものはもちろん、日々の仕事術や経済ニュースを読み解く知識として役立つ本を紹介する。
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「企業価値経営」 伊藤邦雄著 日本経済新聞出版刊
M&Aを実施するうえで重要な企業価値評価。企業価値をどう把握し、経営分析に活かすかの理論を紹介する1冊だ。本書には大手企業の事例紹介もあるが、データ中心で「補足」の位置づけ。実務書ではなく、あくまで理論書だ。
理論書を「研究者か学生向けで、実際のビジネスに役立たない」と切り捨てるのは早計だ。むしろM&Aの最前線で交渉に当たっている実務家にこそ読んでもらいたい。M&Aの実務は個別の案件ごとに事情が違う。それゆえに「理論は役立たない。しょせんは机上の空論だ」と切り捨てる実務家も少なくない。

しかし、1件1件の事情は異なっても、まとめて見れば明らかな傾向が見られる。そのメカニズムを探るのが「理論」であり、いわば事象の「大きな流れ」を明らかにする取り組みだ。
優れた実務家は目の前の動きにのみ左右されず、「大きな流れ」を意識して意思決定するという。「理論なき実務家」は、経験と勘だけで勝負する。その結果、M&Aで大やけどを負った企業は枚挙に暇(いとま)がない。
同書は「企業価値を評価する手法や概念が、経営という実践の場でどのような意義を持ち、いかに活用されているのかをわかりやすく解説」したという。
M&Aについての詳細な内容は本書の一部だが、日本企業によるM&Aの特徴や関連法制度改革などの概況を簡易に解説。M&Aによる企業価値創造や買収候補の選定と交渉、デューデリジェンス(事前調査)、PMI(M&A成立後の統合プロセス)、買収防衛策などについて一通り理論的な解説をしている。
理論書だけに内容は体系的に整理されており、初心者でも専門用語をネット検索すれば容易に理解できる。内容の大半は企業価値とその分析であり、M&Aに関心がなくても企業経営や株式投資に興味がある人には極めて有用といえるだろう。(2021年4月発売)
文:M&A Online編集部
2021年4月から6月の間だけで30冊以上のM&A関連書籍が発売されました。今回も発売日順にご紹介します。
大学准教授の著者が抱いた「中小企業の事業承継を研究するにあたって、規模の問題は無視できないのだろうか」という疑問が研究の出発点で、こうした疑問を解決するための研究の成果をまとめたのが本書だ。
サラリーマン向けに「個人M&A」の詳しい内容と実践方法を解説した。著者は企業経営者として生きていくのは、金銭面だけでなく、生きがいややりがいにもつながるため生涯現役で働ける環境を作るべきだと主張する。
企業価値ゼロの会社を引き継いだ著者が、わずか10年で大手ベアリング会社などに同社を103億円で売却するまでに価値を高めた手法や、心がまえ、ノウハウなどがぎっしりと詰め込まれている。
数あるビジネス書や経済小説の中から、M&A Online編集部がおすすめの1冊をピックアップ。今回は「日米実務の比較でわかる 米国アウトバウンドM&A法務の手引き」を紹介する。
2021年も引き続きM&A関連本の発刊が相次いでいます。1月から3月の間だけで30冊近くの書籍やM&Aの特集記事を組んだ雑誌が発売されました。
今回取り上げるのは江上剛著「再建の神様」(PHP研究所感刊)。物語の舞台は倒産の危機に瀕する会津の温泉旅館。銀行員生活に挫折した春木種生は東北新幹線の車中で、再建請負人を名乗る渋沢栄二と偶然出会う。
コロナ・ショック後の企業価値をどう向上していくかというテーマの下、フリーキャッシュフローの創出や投資の判断、株主への還元、資金調達などについて、具体的な事例を紹介しつつ分かりやすく解説している。
超金融緩和政策に危機感を持つ日銀OBが、日銀と政府の経済政策を批判し、新たな提言を打ち上げる。こうした行為をクーデターと呼び、クーデターに協力する者、クーデターを抑えようとする者たちの攻防を描いた。
米国や欧州でビジネスと投資関連の取材をしてきた米国のジャーナリストが、多くの関係者にインタビューを行い、アクティビスト(物言う株主)と企業との熾烈な攻防戦に光を当てたのが本書。
有名企業が倒産に至った経緯をまとめたのが本書。信用調査会社である帝国データバンクがまとめた。タイトルに「まんが図解」が入っているが、まんがの部分は少なく、いわゆる漫画本とは趣を異にする。
今年(2020年)発売されたM&A関連や事業承継をテーマにした本をすべて紹介します。
未上場会社の事業承継を成功に導くための指南書というのが本書の位置づけで、事業承継の成功事例と失敗事例を数多く紹介してある。