何よりアップル製品で留意すべきなのは、第1世代は「プロトタイプ(試作品)」に近いことだ。2015年に発売された初代アップルウォッチは米調査会社IDCが2015年に出荷台数で1300万台に達すると予想したものの、米調査会社Jupiter Researchによると実際の出荷台数は約880万台だったとしている。
2016年に発売した「アップルウォッチ 2」では水深50メートルまでの耐水性能を備えて海水浴を含む水泳の記録も残せるようになったほか、非接触型ICカードの技術方式FeliCaを搭載してSuicaやiDといった電子マネーも使えるように。「2」は現在のアップルウォッチシリーズを大ヒットに結びつける商品となった。
2010年に発売されたタブレット端末の初代「iPad」は画素数が1024×768ピクセル、解像度が132ppi、26万色表示だったが、2011年に発売された「iPad 2」では2048×1536ピクセル、264ppi、1677万色表示と飛躍的に向上。重量もWi-Fiモデルで680gから601gと79g、Wi-Fi+3Gモデルでは730gから613gと実に127gも軽くなった。
それに加えて「2」では3軸ジャイロや直線加速度、環境光といったセンサーを追加したほか、前面と背面に動画にも対応したカメラを搭載するなど、著しい機能アップを果たした。
「Ultra」も、来年以降に発売される新モデルで大きな進化があるはずだ。軽量化に加えて安価なGPSモデルの追加や「iPhone14 Pro」シリーズに搭載された衛星通信用モデム、カメラなども採用されるかもしれない。第1世代の「Ultra」については次世代機の「待ち」を推奨したい。
文:M&A Online編集部
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