2日で撤回。クラフトによるユニリーバへの買収提案

※この記事は公開から1年以上経っています。
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ユニリーバが保有する食品としてはクノールや紅茶のリプトンがありますが、このブランドが目的だったとも思えません。もしかして食品・日用品のコングロマリットを目指していたのかもしれません。またはロイターが伝えたようにユニリーバと合併することで新興国への足掛かりを考えていたのかもしれません。

どのような戦略があったのかはクラフト・ハインツと3Gキャピタルにしかわからないことですが、どのような理由にしてもこの買収提案は、あまりにもお粗末です。

買収を行うのはプロですよ。素人がやっていることではありません。その道のプロが買収提案を行うのですから、情報が漏れる危険性や、相手国の事情など理解していて当然です。

もし両社が合併していれば史上3番目の大型買収となっていた案件です。それがわずか2日で買収案撤回では、どこまで本気だったのかさえ疑わしいものです。

イギリスに拠点を置くユニリーバに対してクラフトは、イギリスの買収ルールとして買収提案を公に撤回した後の6カ月間は買収協議を再開できなくなっています。

別のターゲット

クラフトがユニリーバへの買収を撤回したことで、すでに市場の関心は次なるターゲットに移っているようです。

今回の件でクラフト、ユニリーバ両社の株価は急上昇しましたが、撤回報道で下落すると思います。

しかし気になるのはこの件で逆に株価が下落したモンデリーズやゼネラル・ミルズです。以前からクラフトの買収ターゲットに名前はあがっていましたが、はたして株価はどうなるのか。

もしクラフトや3Gキャピタルがこの下落を意図的に、、、。いやいや考えないでおきましょう。

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本記事は「MoneY wave」より転載しております。

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